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単なる女子マネじゃない大貢献「ちゃんとやれよ」 まるで現場監督、横須賀にこだました大声の正体――横浜清陵・坂内羽麗

高校野球の第108回全国選手権神奈川大会は10日、横須賀スタジアムで2回戦が行われ、横浜清陵が8-1で麻溝台に8回コールド勝ちした。ベンチから張りのある声で、チームに勢いをもたらしたのは唯一の女子部員・坂内羽麗(うらら、3年)。練習の運営を自ら担当するなど、強化に重要な役割を果たしてきた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

ベンチから指示を送る横浜清陵・坂内羽麗(中央)【写真:戸田湧大】
ベンチから指示を送る横浜清陵・坂内羽麗(中央)【写真:戸田湧大】

第108回全国高校野球選手権・神奈川大会

 高校野球の第108回全国選手権神奈川大会は10日、横須賀スタジアムで2回戦が行われ、横浜清陵が8-1で麻溝台に8回コールド勝ちした。ベンチから張りのある声で、チームに勢いをもたらしたのは唯一の女子部員・坂内羽麗(うらら、3年)。練習の運営を自ら担当するなど、強化に重要な役割を果たしてきた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

「サードゴロ!」「サード、ショート!」

 ひときわ通る声が幾度となく横須賀の空にこだました。「このチームで記録員に入っているということは、戦力にならないといけない」。ベンチの最前列から相手打者の打球傾向を知らせる大声に、ナインは呼応してポジションを変更。打線も8回までに8点を奪う快勝で、坂内に笑顔が浮かんだ。

 従来の野球部女子マネージャーはお茶くみ、掃除、練習補助などが主たる仕事のイメージもあるが、坂内の役割は明確に異なる。普段の練習からストップウォッチを片手に時間を管理し、メニュー交代の指示出しも行うなど、現場監督の立場で運営を任されている。

 野球経験はないが、高校ではマネージャーになりたかった。学校選びの際、知人から横浜清陵のことを教えてもらって見学に参加。「この部活、清陵のマネージャーの形で自分はやりたい」。主体的に関われる野球部に惹かれ、挑戦を決めた。

 もちろん、初めから全てが上手くいったわけではない。指示が部員に伝わらず「抽象的過ぎて分かりづらい」とダメ出しを受けることもあった。「大人数の組織を動かしたり、チームを運営するっていうのは思っていたより本当に難しかった」。悩んだ時期もあったが、ダメ出しを素直に聞き入れて改善を重ね、今では気の緩んでいる場面で「ちゃんとやれよ!」と厳しさを持って注意できるまでになった。

 横浜清陵は部員たちが主体的にメニューなどを話し合って決める「自治」の姿勢が評価され、25年春のセンバツに21世紀枠で初出場。坂内もここに貢献してきた。目指すは初めての夏の聖地。次戦は13日に横須賀大津と対戦する。「記録員という形にはなってしまうんですけど、(チームの)一員として勝利に貢献したい」。試合には出場できないが、1人の部員としてチームを支え続ける。

(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)

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