インハイに現れたジャック・スパロウは避難生活も経験 髪を伸ばし9か月、三原庸汰が石川で追う夢
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。

フィギュアスケート全国高校選手権
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。
三原庸汰(NHK学園・3年)は合計150.92点で13位。9か月伸ばした髪の毛を編み込み、22日のフリーでは映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の主人公ジャック・スパロウになり切った。24年1月1日に発生した能登半島地震で避難生活も経験。スケートができることのありがたみを胸に全国のリンクに立った。
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スケーティングだけじゃない。こだわりの衣装と髪型でも、観客の視線を釘付けにした。
白のシャツにベストを重ね、太いベルトもデザインされた衣装でフリーに登場。黒のロングブーツを履いているように見せた一着で、足元までこだわった。剣を振り下ろすような振り付けのほか、2種類の側転も披露。徐々に激しくなる曲調に乗り、熱が入った。
ジョニー・デップのような主人公になり切った3分30秒。3回転ルッツで転倒するなどミスも複数あり、出来栄えについては「乱れてしまって悔しさが残るかな」と振り返ったが、最後のインターハイでこだわりの演技を完遂した。
演目「パイレーツ・オブ・カリビアン」を選んだのは1年前。「エネルギッシュでかっこよくできるかなと思った。主人公を演じるというのが好きだし、やりたかった」。少しでもジャック・スパロウに印象を近づけるため、髪の毛を9か月伸ばし、この日は高山美由季コーチによる編み込みヘアで出場した。
「4月に1回切っちゃったけど、伸びるのが早いから結果オーライ(笑)。髪の毛がなかなか乾かなくて苦労しているけど、寝癖はつかなくなった」