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だから、前橋育英は勝てた 悔し涙が生んだ“合言葉”「あの敗戦があったから…」

長年に渡り前橋育英を率いてきた山田監督にとっても待望の初優勝となった【写真:編集部】
長年に渡り前橋育英を率いてきた山田監督にとっても待望の初優勝となった【写真:編集部】

シルバーコレクターを経験してきたからこそ生まれた”切り札”

 試合は主導権を握る前橋育英に対し、自陣にブロックを築きロングボールのカウンターを狙う流通経大柏の構図に。前橋育英は何度か決定機を演出したものの、バーに2度弾かれるなど、チャンスをものにできず、不穏な空気が漂い始めていた。そんな中、山田監督は後半19分にFW宮崎鴻を投入した。

「(榎本)樹と宮崎(鴻)のツインタワーは、今大会、今日この日のために取っておいた秘策。あの2人がいれば、高いボールは(相手にとって)きつくなる。それまでは起用を我慢していた。あのタイミングで、こちらのできるすべての圧力をかけに行った」

 連日に渡り、空中戦で無類の強さを発揮していた流通経大柏の最終ラインだったが、足が重くなる時間帯で立ちはだかるツインタワーに悪戦苦闘。ハイボールで競り負けるシーンが何度か生まれ、ゴール前にボールがこぼれ始めていた中で、榎本が終了間際の後半アディショナルタイムに値千金の決勝ゴールを奪ってみせた。

 山田監督は、この日のために手の内を明かさず、“切り札”をずっと隠し持っていた。それも、決勝という舞台が特別な戦場であることを幾度なく経験してきた賜物だった。悔し涙をこらえてきた負けから学んできたものは、1年後、嬉し涙へと変換されることになった。

 そして、悲願の初制覇を達成した試合後、前橋育英の“合言葉”は変わっていた。

「あの決勝での敗戦があったから、今日の優勝がある」

(THE ANSWER編集部)

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