アジアカップ・カタール大会

　サッカーのアジアカップ・カタール大会は13日、1次リーグA組で中国（FIFAランク79位）が初出場のタジキスタン（同106位）と対戦。0-0の後半35分にコーナーキックからゴールネットを揺らしたが、VARによりオフサイドでゴールが取り消される不運もあり、0-0で引き分け。勝ち点1にとどまった。中国ではこの試合が大きな話題に。判定には「規則に従えば、取り消されても何も言うことはない」「タジキスタンは何も言っていないのに」などとネット上で賛否の声が噴出している。

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　問題のシーンは0-0で迎えた後半35分。中国の右サイドからのコーナーキックにニアでDFジュ・チェンジェが高い打点から頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。均衡を破ったかと思われたが、直後にVARが介入。主審によるオンフィールドレビューが行われた。結果、ゴールライン際に位置していたFWジャン・ユーニンがプレーに関与したと判断され、ゴールは取り消しとなった。

　喜びを爆発させていた中国イレブンは主審に詰め寄ったが、判定は変わらず。中国にとっては痛いドローとなった。この判定に、サッカー熱の高い中国識者、ファンからも様々な意見が飛び交うこととなった。

　元中国代表DFで、現在は上海市サッカー協会副会長を務めるハン・シギ氏は「中国チームがオフサイドだったことは間違いない。ジャン・ユーニンはゴールから2番目に近い位置にいて、確かにオフサイドの位置で役割を果たしている」と判定が正しかったと指摘したと、同国メディア「ジーボーバ」などが伝えた。

　中国ファンからは賛否の声が上がり、ハン・シギ氏に同調する声としては「右足でGKが出て行くのを妨げている。問題になったのはこれだろう。とても明確だ。不正なジャッジなどと言うべきではない」「妨げなくてもGKはゴールを防げなかったかもしれないが、確かにオフサイドの位置」「守る側の最後の1人を妨げている」「理性的な見方だ」「規則に従えば、取り消されても何も言うことはない」などと言った意見がコメントとして書き込まれていた。

　一方で「オフサイドの位置なのは間違いないけれど、ボールに触れていないし、攻撃に加わってもいないし、GKに干渉してもいない。これで何故ゴール取り消しなのか。これは不当なジャッジと言って構わないのでは」「やっぱりやり切れない気持ちだ。このゴールは速度からしても、高さからしても防ぐことは不可能だった。ルールに従えば取り消せないわけではないが、中国もこのオフサイドの位置で実質的な利益は何も得ていない」などと納得いかない様子の声もあった。