「女性には年齢のカウントダウンがあるけど…」 33歳で自己新連発、陸上と社会の未来に願う“女性活躍”のカタチ――陸上・清山ちさと
18日に行われた陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP、東京・国立競技場)、女子100メートル障害で清山ちさと(いちご)は12秒89(向かい風0.7メートル)で5位だった。4月の織田記念に続く自己ベスト更新。9月に開催される東京世界陸上の出場権獲得へ、大きな手応えを得た。「女性としての人生も歩みたい」と話す33歳のハードラーには女性アスリートとして実現したい未来がある。

陸上セイコーGGP
18日に行われた陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP、東京・国立競技場)、女子100メートル障害で清山ちさと(いちご)は12秒89(向かい風0.7メートル)で5位だった。4月の織田記念に続く自己ベスト更新。9月に開催される東京世界陸上の出場権獲得へ、大きな手応えを得た。「女性としての人生も歩みたい」と話す33歳のハードラーには女性アスリートとして実現したい未来がある。
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限界を知らない33歳のハードラーが、夢へとまた一歩近づいた。
9レーンの清山は2番目のリアクションタイムで好スタートを切ると、スムーズに加速。終盤もインターバルをしっかりと刻んで10台のハードルを飛び越え、世界の強豪も参戦したレースで堂々5着に食い込んだ。
表示されたタイムは12秒89。4月の織田記念に続く自己ベスト更新に「33歳で何やってんのって」と自らにツッコミを入れながら笑顔が咲いた。「ずっと12秒8台を狙っていた。体の感覚も良くていけるかなと思っていた。1日に2本、3本と走っていけば、さらに更新できると思う」。そう語る表情は充実感に満ちていた。
強く生きる女性アスリートたちに魅せられてきた。
中学1年生で陸上競技を始めて21年。2021年の日本選手権で2位、22、24年は5位に入るなど長年日本スプリント界のトップで戦ってきた。ただ、五輪や世界陸上にはあと一歩届かず。今も大舞台を目指して競技を続けている。
年齢による体の変化、結婚や出産といったライフイベントとの両立の難しさなど、女性アスリートが抱く葛藤は多い。今年7月で34歳になる清山もその一人。心が折れそうになった時、支えとなったのは先輩たちの姿だった。