トラウトらMVPコンビを連続三振 20歳高橋宏斗、足が震えたWBC決勝で響いた大谷の言葉
3年後のWBCに期する思い「3年かけてしっかりやるべきこと」
侍ジャパンのメンバーを前に、ロッカーで円陣の声出しを務めた大谷は「憧れるのをやめましょう」と第一声。続けてその意図をこう語っている。
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「ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」
知らず知らずのうちに抱いてしまう、米国代表への憧れを今は捨てること。高橋にもこの言葉は響いた。「その通りだと思いました。一人の打者、相手として投げられることができた。気持ちで負ける部分は1ミリもなかった」。結果、トラウトは鋭いフォークで、ゴールドシュミットは97マイル(約156キロ)の速球で連続三振に。アレナドには左前打を許したが、最後はシュワーバーを力ない中飛に打ち取った。
20歳で世界一が決まる舞台を経験。米専門誌「ベースボール・アメリカ」も記事で「1イニングのみの登板でタカハシはスカウト陣の中で大きな話題に」などと報じるなど現地でも実力を認められた。それでも、3年後の第6回大会に期する思いがある。
「レベルの高い野球をもう一度味わいたいという思いもあるし、プロ野球選手としての立ち位置として(WBCで)先発投手としてマウンドに上がれていない。地位をしっかり上げていくことが、あと3年かけてしっかりやるべきことかなと思う」
米国の飲酒は21歳以上と定められているため、試合後のシャンパンファイトには参加できず。「参加する気満々でゴーグルをつけていたけど、マネージャーさんから『米国は(飲酒は)21歳かららしい』と言われて……」と苦笑いで明かした。「今度はドラゴンズでシャンパンファイトに参加できるように日本で頑張りたい」。3年後、WBCの先発マウンドに竜のエースが立っているかもしれない。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)