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ボディコン日本一になった46歳 甲状腺の病を患い、変わった「普通のお母さん」の人生

昨年12月に埼玉・越谷サンシティホールで開催された「Super Body Contest(スーパー・ボディ・コンテスト=SBC)」の日本大会「SBC FINAL 2022」。アウトラインを重視するSBC部門のMONARCHクラス(40~49歳)で1位に輝いた46歳の黒川紀子は、同部門の総合優勝にあたるChampion of The Showにも選ばれた。「“誰々の妻”や“誰々の母”としてではなく、私個人として見てくれる」とボディコンテストの魅力を語る。ステージに立つ理由には、同世代の女性に届けたい思いがあった。(文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「Super Body Contest 2022 FINAL」で総合優勝した黒川紀子【写真:中戸川知世】
「Super Body Contest 2022 FINAL」で総合優勝した黒川紀子【写真:中戸川知世】

「Super Body Contest 2022 FINAL」で総合優勝した黒川紀子「諦めるにはまだ早い」

 昨年12月に埼玉・越谷サンシティホールで開催された「Super Body Contest(スーパー・ボディ・コンテスト=SBC)」の日本大会「SBC FINAL 2022」。アウトラインを重視するSBC部門のMONARCHクラス(40~49歳)で1位に輝いた46歳の黒川紀子は、同部門の総合優勝にあたるChampion of The Showにも選ばれた。「“誰々の妻”や“誰々の母”としてではなく、私個人として見てくれる」とボディコンテストの魅力を語る。ステージに立つ理由には、同世代の女性に届けたい思いがあった。(文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

 大学1年生と高校2年生の2児の母であり、事務員としても働く黒川は、自身のことを「普通の働くお母さん」と称する。スポーツ経験があるわけではなく、以前は「運動といっても家の周りをちょっと歩くだけ、というレベル」。そんな主婦が、トレーニングを始めたきっかけは甲状腺の病気だった。

 40代になって、バセドウ病と診断された。懸命な薬物治療のおかげで現在は寛解に至ったものの、薬の副作用もあって動けない時期もあった。当然、自分の見た目に気を使う余裕はない。状態が良くなってきたときにふと鏡を見ると、別人のような姿が映っていた。

「ものすごく疲れ切って、むくんだ顔をしていて『うわ、汚っ!』とびっくりしてしまった」。変わり果てた自分の姿に衝撃を受け、「だいぶ元気になってきたので軽く体を動かしてみよう。できることを少しずつやってみよう」と決意。ジムに通い始めると、これが性に合っていた。

「世のお母さんたち、子育てをしているお母さんたちはみんなそうじゃないかと思うけど、結構1人になれる時間ってないもの。ジムに行くと1人になれる。自分の世界に入り込める。しんどいとかはなかった」とのめり込み、「1年、2年と続けてくると体型に変化が表れる。すると楽しくなってきて体調も良くなる。体調が良くなるとまた楽しくなる……どんどん自分のいい方向に進んできた」と好循環の波に乗った。

 そんな黒川も「人前で水着を着る、ポージングをするなんて考えたこともなかった」という。コンテストに出るようになったのは、いくつかの理由があった。

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