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1896年創部、令和に映えるY校・横浜商ユニホームの「Y」 2000年生まれのカメラマンが感じた伝統の重み

第105回全国高校野球選手権・神奈川大会は8日から熱戦が繰り広げられている。「THE ANSWER」は新人カメラマンのフォトコラムを連日掲載。今回は、伝統校・横浜商のユニホーム。18日に等々力球場で行われた5回戦、舞岡に9-0の7回コールド勝ちで15年ぶりの8強進出を決めた。2000年生まれのカメラマンは“Y校”横浜商のユニホームに息づく「Y」の重みを知った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

左胸の「Y」が際立つ伝統の横浜商ユニホーム【写真:中戸川知世】
左胸の「Y」が際立つ伝統の横浜商ユニホーム【写真:中戸川知世】

THE ANSWER編集部・新人カメラマン「夏の高校野球神奈川大会フォトコラム」

 第105回全国高校野球選手権・神奈川大会は8日から熱戦が繰り広げられている。「THE ANSWER」は新人カメラマンのフォトコラムを連日掲載。今回は、伝統校・横浜商のユニホーム。18日に等々力球場で行われた5回戦、舞岡に9-0の7回コールド勝ちで15年ぶりの8強進出を決めた。2000年生まれのカメラマンは“Y校”横浜商のユニホームに息づく「Y」の重みを知った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

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 スカイブルーの生地に、胸に1文字だけ刻まれた「Y」が目を引く。ボタンまで水色に揃えられ、紺と袖の赤い「横浜」の文字がアクセントに。総勢122人の部員と保護者が青く染めたスタンド。この日の夏空と同じくらい澄んだ青がグラウンドに映えた。

 横浜商野球部は伊藤博文が首相を務め、宮沢賢治が生まれた明治29年(1896年)に創部した。通称「Y校」。準優勝2度を含め、甲子園の出場は春夏合わせて16度、往年の高校野球ファンに愛された「超」のつく伝統校。夏の甲子園、神奈川で初めて出場したのも横浜商だった。

 1997年春を最後に聖地からは遠ざかっているが、その歴史と伝統は今も生きている。

 試合前の応援席で話を聞いた。3年生部員の一人、吉澤大晴はレギュラーが獲れそうな学校と迷ったが、甲子園が目指せる伝統強豪校に憧れて進学。ユニホームは「鮮やかな青が目立って、大人数で揃うとかっこいい」と言う。野球部のバッグにも「Y」が刺繍され、街中でバッグを見て声を掛けられることもある。

「友達の親に『伝統あるすごい学校だね』とよく言われた。Y校の自覚を持って常に行動するようにしている」

青のユニホームと応援席が夏の空に映えていた【写真:中戸川知世】
青のユニホームと応援席が夏の空に映えていた【写真:中戸川知世】

 3年生は最後に出た甲子園より後に生まれた2005年世代。2000年生まれの私も神奈川出身で、県内の高校を卒業。横浜商が「Y校」と呼ばれていることくらいは知っていたが、今も122人の部員が集まり、憧れを口にする高校野球の歴史と伝統の力に驚かされた。

 明治に創部され、昭和、平成を経て、令和へ。野球部のOB会長が野球部の成り立ちや歴史を講話する機会もあり、脈々とY校の精神は受け継がれている。この試合、タイムリーを打った三枝木帆斗(3年)も「伝統あるユニホームを着て野球ができて嬉しい。責任を持ってプレーしている」と自覚十分だ。

 県内の多くのファンも待ち望んでいる古豪の復活。甲子園の黒土の上に、スカイブルーと「Y」が躍る光景を見たい。

(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)

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