パラリンピック開幕、東京と違う「有観客」で増す魅力 メダル候補多い日本は175人参加 パリで熱い12日間再び
増えたパラ競技に触れられる機会、今大会は全22競技をネット視聴可能
東京大会が無観客だったのは残念だったし、パリまで行って観戦することは難しいかもしれないが、今大会はテレビ放送がある。NHKが地上波で放送するようになったのはここ10年ほど。それまでは、1998年の長野冬季大会を除けば、ほとんどテレビで見ることはできなかった。パラ競技に触れる機会は東京大会をきっかけに圧倒的に増えたと言っていい。
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パラスポーツの環境が変わったことも大きかった。以前のパラリンピックは厚労省の所轄で、文科省の五輪とは分けられていた。それが文科省の所轄に一元化されたのが14年。ここで初めて、パラリンピックが「福祉」ではなく「スポーツ」として認められた。
翌15年には五輪とパラリンピックを管轄するスポーツ庁が誕生。東京・北区の味の素ナショナルトレセンの拡充で、パラアスリートも使いやすくなった。新聞やテレビなどのメディアもパラリンピックの担当を社会部からスポーツ部へと移行。20年の東京大会に向けてパラスポーツの環境は激変し、一般の人もパラリンピックを知る機会が増えた。
パリ大会の日本選手団は、海外で行われる大会では最多の175人。メダルは過去最多だった04年アテネ大会の52個を上回る数を目標にしている。陸上や競泳をはじめ、テニスやバドミントン、卓球、柔道に車いすラグビーなどメダル候補は数多い。目の離せない試合が続く。
NHKが連日深夜に放送するほかにも、今大会は国際パラリンピック委員会(IPC)によるYouTube配信もある。こちらは全22競技をライブで配信。目当ての競技があるなら、こちらで見ればいい。五輪よりも少し短い12日間、来月の8日までパリが再び熱くなる。(荻島弘一)
(THE ANSWER編集部)