男子テニス界を襲う悲劇 負傷者続出の現状を伊紙特集、医療の観点から見た元凶は?
イタリアの専門家は「オフの短さ」と「サーフェスの負担」を指摘
同紙はスタープレーヤーが続々と離脱する現状を特集。イタリア伝説のファンタジスタであるロベルト・バッジョ氏や元日本代表MF中田氏の治療に従事した実績を持つボローニャの治療施設「イゾキネティック」のディレクター、マイケル・ダヴィンソン氏は「オフシーズンに(年始の)全豪オープンのために集中して練習を積んでいる。過剰な練習がリスクになる」と語っている。
記事によれば、臀部に痛みを抱えるマレーは昨年、11月20日までに86試合をこなした一方で、1月の全豪オープンに向けた練習を12月30日には再開させていたという。
度重なる故障に苦しむ世界ランク28位のフアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)の執刀医であるリチャード・ベルガー氏は、「試合が多すぎて、選手が回復する時間が少なすぎる。公式基準を満たしているコートのサーフェス、下のセメント部分が関節部分に負担をかけている」と分析。短すぎるオフの問題以外に、協会の基準を満たすハードコートの硬さが選手の関節にダメージを与えていると主張している。
今季はフェデラーとナダルの両レジェンドが完全復活を果たし、アレクサンダー・ズベレブ(ドイツ)ら若手の台頭という明るい話題もあったが、トッププレーヤーの相次ぐ故障離脱に打つ手はあるのか。テニス界は重要な問題に直面している。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer