「最後に一言…」と選手が感謝 ジョージアHCのラストゲームで見せた“諦めない心”
ニュージーランド出身のヘイグHCがジョージアに捧げた思いの深さとは
9月29日、熊谷でウルグアイに勝利を飾った試合のこと。組織委員会の手違いにより、ジョージア出身歌手が歌うロシアの曲が会場に流れた。試合後、ジョージアの選手の中には音楽が流れたことすら気が付かなかった人もいる中、誰よりも怒りを露わにしたのはニュージーランド人のヘイグHCだった。記者会見で「ジョージアはロシアじゃないし、言葉や文化も全く違う。こういう間違いは2度とないように」とピシャリ。後日、組織委員会は正式謝罪をしたが、ヘイグHCがジョージアに捧げた思いの深さは計り知れない。
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雨の中、オーストラリアに善戦したこの日の試合が、ヘイグHCにとってジョージア代表を指揮する最後の試合だった。この大会後、ヘイグHCは日本のトップリーグでサントリーサンゴリアスの監督に就任する。
オーストラリア戦後の記者会見でのこと。ひとしきり質疑応答を終えたところで、会見に同席したジョージアの主将シャリカゼが「すみません、最後に一言言わせて下さい」とマイクを握った。ともに戦ったチームメートの健闘を称えると同時に、「ミルトン(ヘイグHC)にとって、今日が最後の試合でした。彼はジョージア代表のために本当に力を尽くしてくれた。そしてチームを大きく成長させてくれました。HC、本当にお世話になりました。ありがとうございます」と心からの感謝を告げた。普段、気難しい表情の多い指揮官も、この時ばかりは少し照れくさそうに穏やかな笑みを浮かべた。
ヘイグHCから受けた教えを、今後ジョージア代表はどうやって発展させていくのか。そして、サントリーを指揮するヘイグHCは、日本でどんな手腕を見せてくれるのか。それぞれが踏み出す新たなステージに期待したい。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)