[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

日本はすでに丸裸か 異色の愛国HCは“分析魔”、選手「万全の分析? 答えはイエス」

異色の経歴の持ち主のシュミット監督

 母国NZ代表監督の座も有力視される名将だが、この日の会見でも、決勝トーナメントへの戦略を聞かれて、あえて日本代表の名を挙げているのだ。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)

「昨秋のイングランド代表との前半の戦いぶり(15-10でリード)、そしてPNC(パシフィック・ネーションズ・カップ)でも無敗だったので、日本はとても危険にチームだと考えている。われわれが劣勢に立たされる可能性もある。なので、1試合1試合進んでいきたい。日本に勝てば(決勝トーナメントで対戦する可能性がある)南アフリカのことを考える必要があると思うが」

 シュミット監督は現役時代はNZ代表の経験はない。英文学の高校教師からスタートして、ラグビー部コーチとして実績を積み上げ、欧州で強豪チームの指導者として成功した異色の経歴の持ち主だ。

 若手主体で編成された2017年のアイルランド代表の日本遠征でも、福岡堅樹、リーチ・マイケル、田中史朗ら日本代表選手の名前を列挙して、嬉々とした表情で、その能力の高さを語っていた。いわゆるティア1チームの指揮官が個々の日本選手の名前はもちろん、そのプレースタイル、キャラクターを把握しているのは異例のことだが、“分析魔”の指揮官にとっては桜のジャージーのフィフティーンは興味深い存在だったのだろう。

 そして、日本大会開幕前の千葉市内での会見でも、日本代表への賛辞を語っている。

「ジェイミー(・ジョセフ・ヘッドコーチ)、トニー(・ブラウン攻撃コーチ)はよく知っている。とてもよくやっていると思う。チームのクオリティは非常に高い」

 スコットランド相手に盤石の強さをみせた優勝候補は、日本を徹底的に分析しているし、十分な警戒感を持って挑んでくる。2年前は若手で来日したが、今回は本気のメンバーで襲い掛かってくる。

 その相手に日本はどう戦うのか、どこまで戦えるのか。サモア、そしてスコットランドとの後半戦も見据えて、最高の、そして最強の試金石との決戦がカウントダウンに入った。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)


W-ANS

1 2

吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集