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「0.06秒」の悔しさ晴らす戦いへ 佐藤琢磨がインディ500参戦表明、3度目Vへ抱く特別な想い

少年時代から知る須藤翔太がチーフメカニックに昇格

 しかし、勝利が見えてきたレース後半、ピットインでのミスが明暗を分ける。停止位置を1.5メートル超えるオーバーシュート。これが響き、3度目の優勝は手からこぼれ落ちた。

「計算したら、あと0.06秒早くブレーキを踏まなきゃいけなかった。でも、それくらい厳しい世界でレースをしているんだなと、改めて思いました。あれで優勝を逃した」

 当日は歴史的な低温でタイヤもブレーキも冷え切り、ピットロードには消火剤も残っていた。余裕を持って手前でブレーキを踏めば、止めることはできたかもしれない。だが、佐藤はミスを自分の責任と受け止めたうえで、それでは勝てないと断言する。

「いつも通り全力で、ゼロバッファで入っていった。そこまでやらないと、あそこでは走れない。だから、どんな状況が起きてもいかに対応するか。それが次のステージだと思っています」

 2026年の挑戦には、心強い存在もある。かつて佐藤の復興支援プログラムに参加した少年がプロのメカニックとなり、渡米してRLLに加入。その須藤翔太が今季、チーフメカニックに昇格した。

「ついに須藤翔太の作るマシンで私が走るという体制ができました。想いを持って仕事をしてくれるスタッフに囲まれながら、勝利を目指せるのはとても幸せです」

 昨年、あと一歩届かなかった頂点へ。再挑戦の舞台は整った。

「No Attack, No Chance(攻めなければ、チャンスはない)の精神で、ここまでやってきました。うまくいかないこともありますが、チャレンジしている時が自分が成長している瞬間だと思っています。去年成し遂げることができなかったトップチェッカーフラッグを目指して、今年のインディ500、全力で頑張っていきたいと思います」

(生島 洋介/ Yosuke Ikushima)



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