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井岡一翔が王座返り咲き失敗 直接再戦0-3判定負けで痛恨2連敗、12R大激戦&ダウン奪取も…会場ため息「えぇ…」

ボクシングのWBA世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が11日、東京・大田区総合体育館で行われ、前王者の同級6位・井岡一翔(志成)が王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)との再戦に0-3で判定負け(110-117、112-115、113-114)した。昨年7月に敗れた因縁の相手と直接の再戦。日本男子最年長記録での世界王座戴冠はならなかった。戦績は36歳の井岡が31勝(16KO)4敗1分、33歳のマルティネスが18勝(9KO)。

フェルナンド・マルティネスにパンチを浴びせる井岡一翔(右)【写真:高橋学】
フェルナンド・マルティネスにパンチを浴びせる井岡一翔(右)【写真:高橋学】

井岡一翔VSマルティネス

 ボクシングのWBA世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が11日、東京・大田区総合体育館で行われ、前王者の同級6位・井岡一翔(志成)が王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)との再戦に0-3で判定負け(110-117、112-115、113-114)した。昨年7月に敗れた因縁の相手と直接の再戦。日本男子最年長記録での世界王座戴冠はならなかった。戦績は36歳の井岡が31勝(16KO)4敗1分、33歳のマルティネスが18勝(9KO)。

 井岡は大歓声を背に戦った。前戦を含めて13ラウンド目となる初回。前回と同じく好戦的なマルティネスに対し、防御重視ながらカウンターを狙った。序盤から手数の多い王者。井岡は6回にロープを背にラッシュを浴びたが、巧みに打ち返して応戦した。後半も手を緩めない王者。井岡は的確にブロックしたものの、頭を振られる場面が目立った。

 9回は右アッパーを皮切りに連打を被弾。しかし、執念の反撃に客席も「井岡!」コールで応え、主役は左ボディーでぐらつかせた。見せ場は10回中盤、右ストレートから狙い続けた左フックをぶち込み、ついにダウンを先取。会場は総立ちで大熱狂だ。両者は最後まで打ち合い。12回を終え、井岡は陣営とともに両拳でガッツポーズをつくった。

 しかし、判定は0-3で敗戦。会場から「えぇ…」とため息が漏れ、井岡は下を向いた。王者は陣営と奇声を上げて狂喜乱舞。井岡陣営は手を振るなど判定に不満げな表情を見せた。

 21歳のデビュー7戦目で世界王者になった井岡は、挑戦者としては約2年ぶりの世界戦。過去3度の再戦は全勝だった。36歳1か月で世界王者になれば、元世界3階級制覇王者・長谷川穂積氏が持つ日本男子最年長記録(35歳9か月)の更新が懸かっていた。

 前戦の井岡は、当時IBF王者だったマルティネスに王座統一戦で0-3の判定負けを喫し、WBA王座から陥落。5年半ぶりの敗北で涙を流した。マルティネスは指名試合より井岡との再戦を優先し、IBF王座を返上。同年大みそかに再戦予定だったが、来日後にインフルエンザに感染し、延期となっていた。

 同級の世界王座にはWBCにジェシー・ロドリゲス(米国・帝拳)、WBOにプメレレ・カフ(南アフリカ)が君臨し、IBFは空位。WBA&WBC世界フライ級統一王者・寺地拳四朗(BMB)も同級転向を視野に入れており、強者が揃う。

■マルティネス勝利インタビュー

「日本の皆さんに満足してもらえたと思う。このリングにすべてを出した。井岡もすべてを出したと思う。1年間、練習を長く積んできた。長い期間だった。12月はインフルエンザで試合ができず。でも、今日、皆さんに本物の戦争を見せられたことをうれしく思う。井岡は前回に比べて、凄く練習を積んできた。その成果が見て取れた。私にプレッシャーを与えた。私も良い練習をしてきた。強い2人がこのリングですべてを出したと思う」

(THE ANSWER編集部)

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