ボクシング界21歳逸材・吉良大弥が世界ランカーに完勝! 井岡前座で存在感「悔しいけどホッとしてる」
ボクシングのWBA世界ライトフライ級6位・吉良大弥(志成)が11日、東京・大田区総合体育館で同級13位ジャクソン・サパタ(ベネズエラ)との110ポンド(約49.89キロ)契約8回戦に臨み、3-0で判定勝ちした。アマチュア3冠の逸材。2024年6月のプロデビューから3戦連続KO勝ちは逃したが、初の世界ランカー戦で完勝し、存在感を示した。戦績は21歳の吉良が3勝(2KO)、28歳のサパタが11勝(9KO)3敗2分。

吉良大弥がデビュー3戦目
ボクシングのWBA世界ライトフライ級6位・吉良大弥(志成)が11日、東京・大田区総合体育館で同級13位ジャクソン・サパタ(ベネズエラ)との110ポンド(約49.89キロ)契約8回戦に臨み、3-0で判定勝ちした。アマチュア3冠の逸材。2024年6月のプロデビューから3戦連続KO勝ちは逃したが、初の世界ランカー戦で完勝し、存在感を示した。戦績は21歳の吉良が3勝(2KO)、28歳のサパタが11勝(9KO)3敗2分。
初回から激しい打ち合いを演じた。吉良は好戦的にジャブを放つサパタから被弾。たまらずワンツーなどを返したが、2回には左フックを受けて膝を揺らした。3回以降はスピード感のあるボクシングで攻勢に。サウスポーに時折スイッチする相手に対し、7回に左ボディーで最初のダウンを奪った。8回は足を使う相手を追い、左フックで2度目のダウン。3-0の完勝だ。
リングインタビューでは「悔しいですけど、ホッとしています」と勝利に安堵。過去2戦は初回KO勝ちだったため「8回をフルでできたのはいい経験。後はプロボクシングの難しさを感じた。倒そうと思ったら倒せない」とKOを意識しすぎたことを悔やんだ。
「そういう経験がないとこれから躓く。勝って躓いたのはよかったです。遠い目標でみたらどんな経験でもいい経験になる。こんな経験も次につなげればと思います」
吉良は井岡一翔や比嘉大吾など同門の先輩たち、東洋太平洋フライ級王者・飯村樹輝弥(角海老宝石)ら実力者とスパーリングを重ねてきた。
前日は、サパタが予備計量の時点で約300グラム超過の50.2キロ。本番の計量会場に現れず、急ピッチで減量した。結果的に午後2時の制限時間ぴったりに現れ、全裸ながら49.8キロで無事にクリア。吉良はサパタと対面しないまま計量を一発パスし、1人で写真撮影や会見に臨む異例の展開となっていた。
吉良は奈良・王子工高時代にアジアジュニア選手権50キロ級、選抜、全国高校総体でアマ3冠。東農大でパリ五輪出場を目指したが、望みを絶たれて中退し、昨年6月にプロデビューした。21歳ホープにとって今回がプロ最軽量の試合。WBA世界ライトフライ級王座にはエリク・ロサ(ドミニカ共和国)が就いている。
吉良は「今回の試合を見て、デカい口叩くなと思われると思うけど、僕もそういう気持ち」と反省点は重々理解。「ただ、世界王者を目指す思いです。倒せるボクシングがみんなが求めるものだけど、倒せなくてもしっかりと勝つ、臨機応変のボクサーになれればと思います」と再出発を誓った。
メインイベントでは、前WBA世界スーパーフライ級王者・井岡が王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)と再戦。セミファイナルでは、WBA世界スーパーフェザー級4位・堤駿斗(志成)が133ポンド(約60.3キロ)契約10回戦で同級15位ハイメ・アルボレダ(パナマ)と対戦する。
(THE ANSWER編集部)