トップランク社公式Xが公開

　ボクシングのWBA世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）1位のラモン・カルデナス（米国）は4日（日本時間5日）、世界同級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）と激闘を演じ、8回45秒TKO負けを喫した。本場ラスベガスで見せた勇敢な戦いぶりに賛辞が寄せられた中、試合直後のリング上で発した言葉が改めて脚光を浴び、ファンの間で様々な反響が広がっている。

　奮闘実らず敗れても、最後まで潔く振る舞った。“モンスター”と相まみえた注目の一戦は2回終盤にダウンを奪うも、中盤以降は防戦一方に。7回にはダウンを喫し、8回のレフェリーストップで勝敗が決した。敗戦直後のリング上では、カメラを前に潔く完敗を認め、さらなる戦いへ闘志をみなぎらせ、こう話した。

「これぞボクシングだ。逃げ回るんじゃなくて最高の選手同士が正々堂々戦うんだ。今夜はイノウエの方が良いパフォーマンスをした。脱帽するよ。機会を与えてくれたことに感謝する。スーパーバンタム級の誰でもかかってこい」

　米興行大手トップランク社の公式Xが映像を公開。米ファンからは改めて「大舞台で自身の価値を上げた。簡単なことじゃないよ」「素晴らしい試合を見せてくれてありがとう！」「タパレス戦が見たいな」「カルデナスに脱帽するよ。今後が楽しみだ」といった称賛の声が相次いでいる。

　終始前に出続けるカルデナスのスタイルは多くのファンを魅了。ボクシングの元5階級制覇王者ノニト・ドネア（フィリピン）も米専門メディア「ボクシング・シーン」に対し、「カルデナスのパワーに感心した。彼のパンチは重く、とても危険だった」と語るなど、大きな反響を呼んだ。