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菅沼菜々、ゴルフから離れたどん底の1か月半 タクシー移動を諦め…発見した「広場恐怖症」改善の兆し

国内女子ゴルフのパナソニックオープンレディース最終日が4日、千葉・浜野GC(6751ヤード、パー72)で行われた。首位で出た菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算10アンダーで優勝。2023年10月のマスターズGCレディース以来となるツアー通算3勝目をマークした。昨季はスランプに陥り、メルセデス・ランキング79位でシード落ち。最終QT(ツアー予選会)も102位と失敗した。会見では持病の広場恐怖症に言及。「どん底まで落ちた」ことで起こした1つのアクションにより「症状が良くはなっている」ことに気づいたという。

パナソニックオープンレディースで優勝した菅沼菜々【写真:Getty Images】
パナソニックオープンレディースで優勝した菅沼菜々【写真:Getty Images】

パナソニックオープンレディースで優勝「誰かに勇気や希望を」

 国内女子ゴルフのパナソニックオープンレディース最終日が4日、千葉・浜野GC(6751ヤード、パー72)で行われた。首位で出た菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算10アンダーで優勝。2023年10月のマスターズGCレディース以来となるツアー通算3勝目をマークした。昨季はスランプに陥り、メルセデス・ランキング79位でシード落ち。最終QT(ツアー予選会)も102位と失敗した。会見では持病の広場恐怖症に言及。「どん底まで落ちた」ことで起こした1つのアクションにより「症状が良くはなっている」ことに気づいたという。

 菅沼は会見で、抱えている「広場恐怖症」の現状を明かした。自力で外に出られない空間で、不安発作が起きる疾患だ。電車、航空機、船などの公共交通機関で移動できないため、沖縄や北海道のツアーには出られない。全国を転戦するゴルファーにとっては大きなハンデだが、「ゴルフがどん底」になったことで、バスに乗ってみたという。

「(昨年は)全然、稼げなかったので『タクシーに乗れないな』と思って、1人でバスに乗ってみました。何かいけそうな気がして、苦しくなったら『降りればいいや』と思って」

 結果、20分間の乗車中に発作は起きず、後日、友人と2人で乗った際も「大丈夫でした」と明かした。

「ちょうど、オフにゴルフから離れていた1か月半の間のことでした。なので、症状は良くなっていると思います」

 新幹線や航空機については「まだ、ハードルが高い」。今後も試合出場に伴う移動では、父・真一さんやマネジャーが運転する車が頼りになる。

「ドーピングがあるので、薬は飲めないんです。今は病院にも行っていないので、自然に治ることを祈っています」

 ただ、同じ病を抱える人たちにとっても、この復活優勝と「改善」の報告は希望につながる。その思いも込めて、菅沼は「これからも誰かの勇気や希望を届けられるように頑張りたい」と言い、前を見据えた。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)



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