井上尚弥VSカルデナス

　ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）は4日（日本時間5日）、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス（米国）と防衛戦を行う。2日（同3日）は会場近くのホテルで両者が会見。終了後には日本メディアの囲み取材に応じ、米国流の質問に戸惑いを感じていることを明かした。興行はPrime Videoで独占生配信。戦績は32歳の井上が29勝（26KO）、29歳のカルデナスが26勝（14KO）1敗。

　2021年6月以来、3度目となる聖地ラスベガスでの試合。米国では“ファイトウィーク”として日本とは一味違った事前行事が開催されている。井上は1日（同2日）、「グランドアライバル」と呼ばれる一般公開の到着イベントに参加。300人以上の観客の声援に応じ、グラブにサインするなどファンサービスを行った。井上自身も「自分の中で楽しめている」と本場の空気を味わっていることを明かした。

　一方で、戸惑いを感じているのが米国流の質問。井上は「ちょっと聞いてくる角度が違う。通訳されて来る角度が、日本の質問とはちょっと違うなと。何を求めているのかな……とちょっと難しさもある」と回答に困ることがあるとした。

　前日の到着イベントでは米女性レポーターから「米国のファンが知らないことを教えてもらっていい？」と問われ、思わず「む、難しいな……」と言葉に詰まる場面も。通訳が伝えると「では、好きな食べ物は？」と追撃パンチ。「唐揚げです」と苦笑いで答えていた。

　過去2度は新型コロナ禍でバブル方式の開催だったため、ファンの前でメディアに対応するのはラスベガスでは初めて。普段は試合をしない米国ならではの珍質問にタジタジだった。