デビュー戦で14勝全KOと対戦「舐めてかかる相手じゃない」 アマ世界王者・坪井智也が最大警戒
ボクシングのトリプル世界戦興行に臨む選手たちが12日、都内で前日計量に臨んだ。13日に東京・両国国技館で開催。117ポンド(約53.07キロ)契約8回戦は、アマチュアの2021年世界選手権王者・坪井智也(帝拳)が52.7キロ、WBOアジアパシフィックバンタム級2位ブーンルエン・ファヨン(タイ)が52.8キロだった。28歳の坪井はプロデビュー戦。戦績は26歳のファヨンが14勝(14KO)3敗。

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ボクシングのトリプル世界戦興行に臨む選手たちが12日、都内で前日計量に臨んだ。13日に東京・両国国技館で開催。117ポンド(約53.07キロ)契約8回戦は、アマチュアの2021年世界選手権王者・坪井智也(帝拳)が52.7キロ、WBOアジアパシフィックバンタム級2位ブーンルエン・ファヨン(タイ)が52.8キロだった。28歳の坪井はプロデビュー戦。戦績は26歳のファヨンが14勝(14KO)3敗。
アマ131戦で重ねたキャリアには厚みがあった。当日計量のアマにはない試合前日の計量。一発クリアした坪井は「初めての経験。いいっすね」と新鮮味を感じ、「当日計量は体重を戻す時間がなかった。考えながらリカバリーできる」とプロ仲間から知識をもらいながら調整するという。
「減量に全然苦労はなかったです。節制して水もいっぱい飲んで。最後の数日は水を絶ったけど、それは当たり前。調子がいいですね」
14勝のうち全KOの相手と向かい合い、「身長差はもっと大きいと思っていた。けど、アマの時も階級がころころと変わって体格を気にせずやっていた。パンチの質、(グラブの)薄さは気を付けないといけない」と強調。アマより革が薄い8オンスのプロ用グラブでより警戒感は増している。
「ビデオを何度見てもパンチが強い。それだけは気を付けないと。初めてプロのリングでプロのグラブ。そこは経験がないので、気を付けながらしっかりできれば。でも、グラブは違うけど、強い選手はアマ時代にいっぱいやってきた。経験は僕にとって凄い大事なものになる。グラブに気を付けながらやってみたい」
静岡・浜松市出身。11歳でボクシングを始め、浜松工業高から日大に進学した。2018年から自衛隊体育学校に所属したが、東京五輪出場はならず。それでも、21年11月にバンタム級で世界選手権優勝。ウェルター級の岡澤セオン(INSPA)とともに、同じ大会で日本人初優勝の快挙を達成した。
全日本選手権は5度優勝を誇り、アマ戦績は106勝(10RSC)25敗。パリ五輪出場はならず、6月に引退を発表した。昨年末に自衛隊を退職。2月にプロテストに合格した。