東京マラソン、車いすレースの充実に課題 日本人V2の裏で「強い選手集まらず…」背景に賞金200万円の安さ
東京マラソン車いす男子は昨夏のパリパラリンピック銅メダルの鈴木朋樹(トヨタ自動車)が1時間19分14秒の大会新記録で連覇を果たした。序盤から独走し、2位に10分以上の差をつける快勝。「なかなか強い選手が集まらない中、天候にも恵まれて記録が出せてうれしい」と話した。

大会新記録で優勝した鈴木朋樹「一緒に行ける選手がいなかった」
東京マラソン車いす男子は昨夏のパリパラリンピック銅メダルの鈴木朋樹(トヨタ自動車)が1時間19分14秒の大会新記録で連覇を果たした。序盤から独走し、2位に10分以上の差をつける快勝。「なかなか強い選手が集まらない中、天候にも恵まれて記録が出せてうれしい」と話した。
パリ大会のメダリスト3人がそろって出場し、世界記録保持者で金メダリストのカテリーヌ・デブルナー(スイス)が大会新記録で優勝した女子に対し、男子のパリ大会メダリストは鈴木だけ。出場が予定された同銀メダルの金華(中国)と同4位のダニエル・ロマンチュク(米国)も欠場。鈴木は「金選手やダニエル選手と楽しいレースができればいいなっていう思いでした」と残念そうに言った。
レース前の会見では「独走だと昨年の再放送かと思われるので、ハーフまでは集団で走りたい」と話していたが「一緒に行ける選手がいなかった。一人になって気持ちを切り替え、大会新記録で走ることで見ている人に楽しんでもらいたいと思った」と振り返った。
パリ大会後は「燃え尽きではなく、やりきったという達成感」でいっぱいだった。ライバルのいない東京マラソンに「位置づけも目標タイムもなかったです」と明かした。「冷蔵庫の残り物で弁当を作ってきたみたいな感じでしか走っていないです」とも話した。