「負けたくらいで人生潰れない」 比嘉大吾、王者・堤の引導渡す発言に意に介さず「むしろ楽しみ」
ボクシングのWBA世界バンタム級4位・比嘉大吾(志成)が15日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナで王者・堤聖也(角海老宝石)に挑戦。前日に王者から「比嘉大吾の最後の試合」と引導を渡す発言が出たが、意に介さず笑って流した。戦績は初防衛戦の29歳・堤が12勝(8KO)2分、29歳の比嘉が21勝(19KO)3敗1分。

興行はAmazon プライム・ビデオで生配信
ボクシングのWBA世界バンタム級4位・比嘉大吾(志成)が15日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナで王者・堤聖也(角海老宝石)に挑戦。前日に王者から「比嘉大吾の最後の試合」と引導を渡す発言が出たが、意に介さず笑って流した。戦績は初防衛戦の29歳・堤が12勝(8KO)2分、29歳の比嘉が21勝(19KO)3敗1分。
アマチュアだった高校時代からの親友で、定期的に食事にも行く間柄。しかし、堤は14日の公開練習で「比嘉大吾の最後の試合だと思っている」「あの局面の人間は(負ければ)もうボクシングは終わりでしょ」「応援したい思いもあるけど、それと今回僕が彼の人生を潰すにあたっては全く別のこと」と強い言葉で引導を渡すことを宣言していた。
比嘉は記事をチェック。プロでも2020年10月に引き分けだった相手からの言葉を見たが、「試合で負けたくらいで人生潰れない。むしろ僕は引退の後の方が楽しみ」と笑って受け流した。さらに2人ともボクシング映画「ロッキー」でモチベーションを高め、堤は「アイツも最後まで見ていたらヤバいな」と闘志に火がつくことを警戒。比嘉は「残念ながらファイナルまで見ちゃった」と笑みを浮かべた。
この日はシャドー1回、棒状のミットをかわす練習を1回、ウェートトレーニングを披露。約70キロのバーベルを振り回しながら体幹を鍛え、「きつい……」と漏らすシーンもあった。

「(堤は)相手の嫌なボクシングをしてくる。一番は気持ちが強いこと。ここまで上手く練習できた。打ち合いの方が盛り上がる。最後は打ち合いになると思う」。最大14ラウンドのスパーリングなども消化。「一番きつかった。いい練習ができている」と振り返った。
比嘉は昨年9月にWBO王者・武居由樹に判定負け。一度は引退を決めたが、同10月に井上拓真から王座を奪った堤との対戦が舞い込んだことで翻した。12月から練習を再開。「3か月は長いと思ったけど、あっという間。充実していた。きつい時は楽しくないけど、試合が近づいたらいいトレーニングができたと思える」と心境を明かした。
野木丈司トレーナーは「前回の試合前の2か月は本当に真剣にやった。それがそのままプラスになっている。今は前回以上です」と期待。怠けそうな心を奮い立たせるため「『自分に嘘をついて頑張ります』と言っていた。そのメンタルが生み出す効果は非常にある」と愛弟子の調整ぶりに胸を張った。
○…同興行では、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)が同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)と3度目の防衛戦を行う。WBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)も、同級ノンタイトル10回戦で前WBO世界同級王者ジェイソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。他のバンタム級王座はIBFに西田凌佑(六島)、WBOに武居由樹(大橋)が就き、日本人が主要4団体を独占している。
(THE ANSWER編集部)