井上尚弥に敗れた韓国キム、日本人に「感動、感謝しました」 涙の退場時に拍手 反響は「前の試合と全然違う」
ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が25日、3度目の4団体防衛成功から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)に4回2分25秒KO勝ち。1か月延期と対戦相手変更が続いた異例の興行を振り返った。ジムにはキムが姿を見せ、井上尚弥とハグを交わすシーンも。日本人の拍手に「感動、感謝しました」と話した。

井上は大橋ジムで会見
ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が25日、3度目の4団体防衛成功から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)に4回2分25秒KO勝ち。1か月延期と対戦相手変更が続いた異例の興行を振り返った。ジムにはキムが姿を見せ、井上尚弥とハグを交わすシーンも。日本人の拍手に「感動、感謝しました」と話した。
ムービーカメラ11台、報道陣60人ほどが集結した井上の会見。会場の大橋ジムに、キムは「挨拶したいから来た」と現れた。左目下には、前日の激闘でできた青いあざができたまま。「目が痛いです。強いですよ」と苦笑いしながら、井上と笑顔で握手した。
前日の試合では4回、井上が左フックから強打を連発した。キムの「来い」というカウンター狙いの挑発的ジェスチャーに応じ、ワンツーを炸裂。衝撃KOで1万5000人の観衆を熱狂させ、現役単独最多の世界戦通算24勝をマークし、世界戦10連続KO勝ちで自身の日本記録も更新した。
「左ボディーも痛い」と脱帽していたキム。報道陣から「来い」のポーズについて触れられると苦笑いしていた。井上は「大丈夫!大丈夫!」と話し、満面の笑みでハグを交わしていた。
当初対戦予定だったWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)の左目上裂傷で1か月延期され、1月11日の再負傷で対戦中止になった興行。最初の延期決定後にリザーバーとして前座に準備していたキムが代役を務めた。
キムは取材対応。韓国からは大量の応援メッセージが届いたようで「(反響は)めっちゃ高いレベル。前の試合と全然違う」と驚きを口にした。急遽の対戦決定ながら堂々とした戦いぶりに、井上はリングインタビューで感謝を口にし、涙ながらに退場するキムへ観客とともに拍手を送っていた。日本の観客に対し「感動、感謝しました」と語った。
日本人で戦いたいボクサーについては「タクマ。タクマとやりたいです」と尚弥の弟で前WBA世界バンタム級王者の拓真の名前を挙げた。ジョーク交じりに「ナオヤは無理だからタクマとやりたいです。タクマは大丈夫かな」と話した。
(THE ANSWER編集部)