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ジークスター東京が“残り0秒”で今季無敗を死守 「1人でここはいくしか…」司令塔・東江が冷静に決めた3点

日本ハンドボール新リーグ「リーグH」のジークスター東京は25日、東京・アリーナ立川立飛で大崎オーソル埼玉と対戦し、30-30で今季初の引き分け。8勝1分で無敗を死守し、勝ち点17で再び暫定首位に立ったが、最大9点差を守り切れず悔しい結果となった。しかし、一時逆転を許した終盤に3連続得点した司令塔・CB東江雄斗は「自分が1人でここはいくしかない」と意地を見せ、勝ち点1をもぎ取った。

冷静に3得点したジークスター東京の東江雄斗【写真:中戸川知世】
冷静に3得点したジークスター東京の東江雄斗【写真:中戸川知世】

ハンドボール新リーグ「リーグH」で再び首位に立ったジークスター東京

 日本ハンドボール新リーグ「リーグH」のジークスター東京は25日、東京・アリーナ立川立飛で大崎オーソル埼玉と対戦し、30-30で今季初の引き分け。8勝1分で無敗を死守し、勝ち点17で再び暫定首位に立ったが、最大9点差を守り切れず悔しい結果となった。しかし、一時逆転を許した終盤に3連続得点した司令塔・CB東江雄斗は「自分が1人でここはいくしかない」と意地を見せ、勝ち点1をもぎ取った。

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 ラストワンプレーで引き分けに持ち込み、無敗を守った。前半を18-9の大差で折り返したジークスター。後半に相手の逆襲を受け、残り6分でついに26-27と逆転を許した。以降は互いに点を取り合ったが、残り3秒で29-30と勝ち越されて絶体絶命に。ここでジークスターがタイムアウト。観客も手に汗握る中、試合終了のブザーとともにRB中村翼の渾身の一撃がゴールネットに突き刺さり、相手の選手たちはコートに倒れ込んだ。

 あわや今季初黒星の崖っぷちから劇的なドロー。アリーナに詰めかけた1068人の観客は大盛り上がりだったが、東江の表情は変わらない。「勝てなかった悔しい気持ちが大きい」と負けなかったことより勝ち点2を逃したことを悔やんだ。

 それでも、司令塔の冷静さが際立つ試合だった。昨季は1勝もできず、大逆転負けも経験した大崎オーソル埼玉相手に、リベンジを期した一戦。前半は好調だった。正面からぶつかり、相手に踏み込ませない鉄壁のディフェンス。さらに、スター軍団らしい隙を見逃さないパスや、相手のミスからの速攻プレーで得点を重ねた。何より光ったのはGK岩下裕太の好セーブ。7mスローを華麗に阻止すると、鋭い速攻のシュートも難なく止めてみせた。東江も「毎回助けられている。セーブからの速攻や攻撃でいい感じに波に乗れたし、勢いを作ってくれた」と絶賛した。

 しかし、後半は状況が180度変わった。後半8分から怒涛の攻撃を受け、わずか2分間で4連続失点。オフェンスも上手く連係が取れずミスも目立ち始めた。相手GKの好セーブ連発もあり点差はみるみる縮まり、後半24分に逆転を許した。チームに焦りが見える中、誰よりも落ち着いていたのが東江。「自分が1人でここはいくしかない。ボールをもったら全部シュートを狙いに行くという気持ちでプレーした」。得点されると、すぐさま自分の腕で奪い返した。27-27、28-28、29-29と同点に追いつく3得点を1人で決め、ラストワンプレーの劇的な決着を呼び込んだ。

 次戦は30日、勝ち点1差で首位争いを演じるトヨタ車体ブレイヴキングス刈谷との直接対決。大崎オーソル埼玉と同様、昨季は1勝もできていない相手に「60分間、誰一人気を抜くことなく同じ方向を向いて、ワンプレーワンプレーをしっかり集中して全力で勝ちにこだわっていきたい」と意気込んだ東江。ここでの1勝を掴み取り、突き放すことはできるか。重要な一戦となりそうだ。

(THE ANSWER編集部・横田 美咲 / Misa Yokota)


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