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バスケ界の「不文律」破ったラストプレー 日本代表ハレルソン、批判覚悟で決めた2点の意味

バスケットボールB1リーグはレギュラーシーズンの終盤戦を迎え、チャンピオンシップ(CS)出場権を巡る戦いが激しさを増している。23日と24日の2連戦を前に24勝19敗で中地区3位の川崎ブレイブサンダースと、22勝21敗で西地区5位の佐賀バルーナーズも、ともにCS進出に望みを残すチームだ。23日の1戦目は川崎が74-65で勝利し、迎えた24日の第2戦。試合残り4秒、7点をリードしていた佐賀が選択したラストプレーは、CS出場権争いにおいて大きな意味を持つものだった。

佐賀バルーナーズのジョシュ・ハレルソン。CS出場権争いにおいて価値あるゴールをラストプレーで決めた【写真:B.LEAGUE】
佐賀バルーナーズのジョシュ・ハレルソン。CS出場権争いにおいて価値あるゴールをラストプレーで決めた【写真:B.LEAGUE】

佐賀が川崎に87-78で勝利、2連戦の対戦成績を五分に戻す

 バスケットボールB1リーグはレギュラーシーズンの終盤戦を迎え、チャンピオンシップ(CS)出場権を巡る戦いが激しさを増している。23日と24日の2連戦を前に24勝19敗で中地区3位の川崎ブレイブサンダースと、22勝21敗で西地区5位の佐賀バルーナーズも、ともにCS進出に望みを残すチームだ。23日の1戦目は川崎が74-65で勝利し、迎えた24日の第2戦。試合残り4秒、7点をリードしていた佐賀が選択したラストプレーは、CS出場権争いにおいて大きな意味を持つものだった。


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 試合は第2クォーターに7点をリードした佐賀が、試合を優位に進めながら終盤戦に突入する。川崎のトーマス・ウィンブッシュに第4クォーターだけで12得点を許すものの、試合残り4秒の時点で7点のリードを保っており、あとは佐賀がボールを持って時計を進めれば、試合が終わる状況だった。

 だが、ここで佐賀はスローインを受け取ったチェイス・フィーラーが、ゴール下に走り出していた日本代表ジョシュ・ハレルソンへ長いロブパスを送る。パスを受けたハレルソンがこれを冷静に沈めたところでタイムアップ。87-78で、佐賀が勝利を収めた。試合後の会見で勝因を尋ねられたハレルソンは、次のように語っている。

「前日も良い試合で競りましたが、勝負どころで川崎さんの良いプレーが目立ち、僕らの負けにつながりました。今日は逆に、佐賀がオフェンスでもディフェンスでもインテンシティ(強度)を緩めないで、ずっと戦えました。勝負どころでも、川崎さんに難しいシュートを打たせ、私たちが良いプレーを続けられたのが勝因だと思います」

 一方で、会場ではハレルソンがラストプレーで得点した瞬間、異様な空気に包まれた。バスケットボールには、いくつかの暗黙のルール、あるいは不文律とされるものがあり、それを感じ取ったものだったのではないだろうか。試合の大勢が決した時点で、リードしているチームがタイムアウトを取ることや、今回のように得点を狙う行為などは時に非難の対象になることがある。

 ハレルソン自身も不文律の存在は理解している。ただ、それでも彼がシュートを選んだ理由には、Bリーグのレギュレーションが大きく関係していた。試合後、ラストプレーの意図を尋ねると、ハレルソンは次のように答えている。

「普通であれば、もちろんスポーツマンシップを考えてシュートを打たない場面だったとは思います。ただ、川崎さんとはこれからワイルドカード争いをするかもしれない。前日は9点差で負けてしまったわけで、今日、9点差以上でもし勝てたのなら、得失点差などのタイブレークのことも考えられる。そこが頭にあったので、シュートを選びました」

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