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感動呼んだ池江璃花子と中国選手の抱擁 大会後も広がる反響に中国メディア「スポーツに国境はない」

8日に幕を閉じた中国・杭州アジア大会。多くの衝撃や感動シーンが生まれる中、競泳女子50メートルバタフライで銅メダルを獲得した池江璃花子と、優勝した中国選手の抱擁シーンは大きな話題を呼んだ。大会が終了しても中国メディアは2人の友情にフォーカス。「スポーツに国境はない。これこそスポーツの最も美しいあり方だ」といった論調で2人をたたえている。

競泳女子50メートルバタフライで銅メダルを獲得した池江璃花子【写真:ロイター】
競泳女子50メートルバタフライで銅メダルを獲得した池江璃花子【写真:ロイター】

杭州アジア大会で生まれた名場面

 8日に幕を閉じた中国・杭州アジア大会。多くの衝撃や感動シーンが生まれる中、競泳女子50メートルバタフライで銅メダルを獲得した池江璃花子と、優勝した中国選手の抱擁シーンは大きな話題を呼んだ。大会が終了しても中国メディアは2人の友情にフォーカス。「スポーツに国境はない。これこそスポーツの最も美しいあり方だ」といった論調で2人をたたえている。


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 アジア大会史上に残る感動のシーンが生まれたのは、9月29日に行われた競泳女子50メートルバタフライ。白血病を克服した池江は5年ぶりに個人種目での日本代表入りを果たして銅メダルを獲得した。主要国際大会では久しぶりの表彰台とあって、表彰式後にコーチの前で涙を見せると、優勝した中国の張雨霏も思いがこみ上げたのか、涙をこらえきれずに池江を抱きしめた。

 中国紙「北京青年報」は、「アジア競技大会の会場に輝いた 諦めず、力強く進む彼らの姿はなんと凛々しくまぶしかったことか」との見出しで、最後まで力を尽くした選手を特集。その中で池江を取り上げ、こう記した。

「命にかかわるような病気になっても、あなたは闘い続けることができるだろうか。女子50メートルバタフライで金メダルを獲得した張雨霏は彼女にしては珍しく涙を流した。自分ではなく、同じレースで銅メダルを獲った日本の池江璃花子選手のために。池江璃花子は不運にも白血病に罹患した。しかし、生死をかけた病魔との闘いを経て、彼女は戦士の如く再び立ち上がって最愛のプールに戻り、張雨霏と再会を約したアジア競技大会に出場したのだ」

 また、選手同士の交流を特集した同国メディア「環球情報」は2人の抱擁に触れたうえで、体調を崩しながら大会に臨んだ張のコメントを紹介。「確かに体調はあまり良くなかったのです。でも、諦めようとは思いませんでした。池江は100メートル自由形の日にすでに体調を崩していました。それでも100メートルバタフライの現場に姿を現した。彼女が頑張ることができるのに、私が諦めることはできません」と池江が自分の背中を押した、とも伝えている。

 また、アジア大会の地元メディア「杭州網」は池江と張との友情に注目。「前回のアジア競技大会の6冠池江璃花子は2019年白血病に罹患していることが判明し、この5年、病魔と闘い、病魔に打ち勝ち、改めて練習を開始し、プールでの『再生』を次々と成し遂げてきた」「東京五輪での抱擁、日本の福岡世界水泳でしたアジア競技大会での再会の約束、そして成都ユニバーシアードで池江のために掌に書いて見せた『be the best of yourself』のメッセージ。張雨霏はいつも池江璃花子を励まし、エールを送ってきた」などとここまでの軌跡をたどった。

 そのうえで張の談話として「前のアジア競技大会のMVPの池江が、今回の大会では目標は表彰台に上がることだとだけ言っていました。そして、最後の試合の日に彼女はついに表彰台にあがることができたのです!」「彼女がプールに姿を見せること、それが奇跡だと思います」など池江への称賛を紹介。張が事前に池江にプレゼントしたパンダの飾りを揃って身に着けて表彰台に立ったことを「夢の連動」と表現した。

 記事では最後に「スポーツに国境はない。二人は互いに認め合うライバルであるとともに友人だ。これこそスポーツの最も美しいあり方だ」と締めている。感動を与えた池江と張の友情物語の反響はとどまるところを知らないようだ。

(THE ANSWER編集部)



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