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井上拓真、兄・尚弥が返上した世界王座奪還! 流血の死闘で3-0判定勝ち「兄が手放した4団体統一が目標」

ボクシングのWBA世界バンタム級1位・井上拓真(大橋)が8日、東京・有明アリーナで行われた同王座決定戦で同級2位リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に3-0で判定勝ちした。2018年12月のWBC同級暫定王座に次ぐ2度目の世界王座戴冠を目指した一戦。兄・尚弥(大橋)が返上した同級のベルト争奪戦が激しさを増す中、最初の“後継者”は拓真に決まった。

判定勝ちでWBA世界バンタム級王者となった井上拓真【写真:荒川祐史】
判定勝ちでWBA世界バンタム級王者となった井上拓真【写真:荒川祐史】

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 ボクシングのWBA世界バンタム級1位・井上拓真(大橋)が8日、東京・有明アリーナで行われた同王座決定戦で同級2位リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に3-0で判定勝ちした。2018年12月のWBC同級暫定王座に次ぐ2度目の世界王座戴冠を目指した一戦。兄・尚弥(大橋)が返上した同級のベルト争奪戦が激しさを増す中、最初の“後継者”は拓真に決まった。


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 尚弥と父でトレーナーの真吾氏らを伴って入場した拓真。リーチが長いソリスのパンチに対応しながらの立ち上がりとなった。4回、ゴング直後からソリスが距離を詰めて手数を増やしてきたがいなした拓真。5回には左目上から出血した。相手の肘が当たったと強くアピールしたが、偶然のバッティングによるものと判定された。

 6回、荒々しい攻撃を見せるソリスに対し、拓真は手で「来い」の仕草をする余裕も見せた。7回終了間際にはカウンターの右で顔面を捉える。その後も優位に試合を進め、判定で王座戴冠。リング上でソリスと抱き合い、ベルトを腰につけて両手を掲げた。

 リングインタビューで拓真は「やっぱり、兄が返上した1本目のベルトを獲ることができてホッとしています」と第一声。「今はもうホッとしているとしか言いようがない。兄(尚弥)の弟と言われるのは現役やっている以上はついてくるもの。ここで世界王者に返り咲くことができてよかったです」と振り返った。

「自分一人ではここまで来られてない。試合中、初めてカットするハプニングもあり、その中で勝ち切れて自信になりました」と語った拓真は「兄が手放した4団体統一を公言している以上、自分はバンタム級で4団体統一することを目標に頑張っていく。これからも応援よろしくお願いします!」と意気込んだ。

 拓真は2018年12月にWBC同級暫定王座に就いたが、19年11月に正規王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)に敗れて団体内の王座統一に失敗。世界王座返り咲きを目指し、再起後は国内外の実力者に4連勝した。

 近年は兄・尚弥がバンタム級4団体統一を目指していたため、拓真は1つ上のスーパーバンタム級に転向。「兄がバンタム級にいる間は世界戦ができない。辛抱の年」と我慢を続けた。昨年12月に尚弥が4団体統一を果たし、年明けに王座を返上。拓真にとって約2年3か月ぶりのバンタム級は、待ちに待った世界戦だった。

 タレント揃いの階級。尚弥に敗れたノニト・ドネア、エマヌエル・ロドリゲス、ジェイソン・マロニーらが世界王座を狙っている。対戦相手のソリスは41歳のベテラン。亀田大毅、山中慎介らと戦った過去があり、日本のファンにも知られる存在だった。

 尚弥は7月25日に有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦する。勝てば拓真との兄弟世界王者となる。

(THE ANSWER編集部)

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