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世界陸上で日本勢メダル1号! 20km競歩金・山西利和「薄氷の勝利」、銀・池田向希に競り勝つ

オレゴン世界陸上が15日(日本時間16日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで開幕した。男子20キロ競歩では、前回2019年ドーハ大会王者の山西利和(愛知製鋼)が1時間19分07秒で連覇を達成。東京五輪銀メダルの池田向希(旭化成)が1時間19分14秒の2位だった。

オレゴン世界陸上、男子20キロ競歩で優勝した山西利和(右)と2位だった池田向希(左)【写真:Getty Images】
オレゴン世界陸上、男子20キロ競歩で優勝した山西利和(右)と2位だった池田向希(左)【写真:Getty Images】

オレゴン世界陸上、山西は世界陸上V2達成

 オレゴン世界陸上が15日(日本時間16日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで開幕した。男子20キロ競歩では、前回2019年ドーハ大会王者の山西利和(愛知製鋼)が1時間19分07秒で連覇を達成。東京五輪銀メダルの池田向希(旭化成)が1時間19分14秒の2位だった。


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 スタート直後から山西が前に出た。いきなり池田らの2位集団を引き離すペース。1キロ地点は4秒差の3分55秒で通過した。その後も独走したが、3キロ半付近の給水前で池田とともに集団の中へ。しかし、5キロ過ぎに再び山西が先頭に立つなど、何度も入れ替わった。池田は終始、他の選手の後ろにつく形でレースを進めた。

 先頭の山西が40秒33で10キロと通過。池田、住所大翔(順大)らとのタイム差はなく、3秒差に17人がひしめく集団で折り返した。徐々に縦長になっていく集団。終盤は山西、池田、サムエル・イレリ・ガシンバ(ケニア)、ペルセウス・カールストロム(スウェーデン)の争いに。残り3キロ付近でカールストロムが脱落。最後は山西と池田の一騎打ちとなってデッドヒート。残り1周を切って山西が抜け出し、底力を見せた。レース後は抱き合って健闘を称えた。

 レース後、充実した表情でインタビューに臨んだ山西は「非常に暑く、ライバルもタフでなかなか離れてくれず、どうしようかなというレース。最後薄氷の勝利でしたけど、なんとか勝てて良かった」と安堵した。ワンツーフィニッシュとなった池田については「東京五輪では負けた選手。何とかリベンジしたいという気持ちだった」と話した。

 山西に続く2位だった池田は「序盤は落ち着いてレース展開に乗って、後半勝負だなと集中、気持ちを切らさなかったことが結果的に銀メダルに繋がった」と振り返った。1位の山西については「負けたくない、負けたくないライバルであり、頼もしい先輩。色んな他国の選手もマークする中、ああやって堂々と歩く姿勢を見て、自分は勉強させていただいた。山西選手に負けじと安定した成績を残せるように頑張りたい」と先輩を称えた。

 24年パリ五輪に向けて、山西は「1年1年、一つ一つの国際大会で勝ちきることをターゲットに、1つ1つ日々を積み重ねていきたい」と意気込み。池田も「今回の銀メダルは嬉しい反面、山西選手に負けて悔しいという思いがあった。悔しい想いがドーハの6位、東京の銀メダルとステップアップしている証拠かと思う。国際大会で安定した成績を残したい」と話していた。

 山西は京大出身の26歳。京都・堀川高3年時の13年世界ユース選手権1万メートル、京大4年時のユニバーシアードを制した。前回の世界陸上は日本人初の金メダル。東京五輪では厳しいマークを受け、銅メダルだった。今年3月の世界競歩チーム選手権も優勝。今大会前までの自己ベストは1時間17分15秒だった。

 池田は1998年生まれの24歳。東洋大3年時の前回19年ドーハ大会は6位入賞だった。昨季は東京五輪銀メダルにより、「日本陸連 アスレティックス・アワード 2021」でMVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」を受賞。今大会前までの自己ベストは1時間17分25秒だった。“みちょぱ”ことタレントの池田美優のハトコとしても知られている。

 初出場の住所は1時間20分39秒の8位、4大会連続出場の高橋英輝(富士通)は1時間26分46秒の29位だった。

(THE ANSWER編集部)




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