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V2を飾った走り幅跳び女王・秦澄美鈴 憧れの世界陸上代表は「祈ることしかできない」

7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が9日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。女子走り幅跳び決勝では、26歳の秦澄美鈴(シバタ工業)が6メートル43(向かい風2.5メートル)で2年連続3度目の優勝を果たした。初の世界陸上出場へ、参加標準記録6メートル82には届かなかったが、ワールドランキングによる代表入りに前進した。

日本選手権、女子走り幅跳び決勝で連覇した秦澄美鈴【写真:奥井隆史】
日本選手権、女子走り幅跳び決勝で連覇した秦澄美鈴【写真:奥井隆史】

陸上・日本選手権

 7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が9日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。女子走り幅跳び決勝では、26歳の秦澄美鈴(シバタ工業)が6メートル43(向かい風2.5メートル)で2年連続3度目の優勝を果たした。初の世界陸上出場へ、参加標準記録6メートル82には届かなかったが、ワールドランキングによる代表入りに前進した。

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 秦が勝ち切った。1回目に6メートル27(追い風1.5メートル)をマーク。着地後に笑みを浮かべ、2回目は6メートル36(向かい風0.9メートル)を跳んだ。3回目はこの日最高の6メートル43。このまま連覇を飾った。

 女王の座を守り抜いたものの、目指していた参加標準記録には届かず。喜びより悔しさが上回った。

「運が悪いというか、向かい風がきつかった。思い通りの跳躍をさせてもらえなかった。コントロールできるものではないし、コントロールできることに集中しようと思った。いい1本が出ずに悔しい気持ちです。1本目で少し記録を残してしまい、守りに入る跳躍をしてしまった。そのあとちょっとずつ記録を伸ばしていけたらよかったけど、自分の動きと風の動きを合わせられず、6本目まで終わってしまった」

 大阪・八尾市出身で、169センチの長身。16歳から陸上を始め、走り高跳びでインハイに出場すると、大学で走り幅跳びに取り組み始めた。本格転向後は19年に6メートル45をマーク。同年日本選手権で初優勝を遂げると、昨年4月に6メートル65(追い風1・1メートル)で自己ベストを一気に20センチ更新した。

 今季は4月24日の兵庫リレーカーニバルで6メートル60(追い風1.8メートル)、5月1日の木南記念は6メートル43(向かい風0.6メートル)でともに優勝。同8日のセイコー・ゴールデングランプリも6メートル63(追い風0.5メートル)を跳んで制した。東京五輪は出られなかったが、世界の舞台を諦めずに戦っている。

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