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子供たちの「ヒーロー」であり続けるために B1三河の角野亮伍が招待シートに込めた想い

「角野シート」で実際に観戦した親子【写真:SeaHorses MIKAWA co.,LTD.】
「角野シート」で実際に観戦した親子【写真:SeaHorses MIKAWA co.,LTD.】

子供たちとの交流が原動力に…自分のサインを「自慢させてあげたい」

 角野の取り組みを見て、自分もやりたいと申し出る選手も出てくるなど、早速良い波及効果が生まれている。


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 昔から子供と接するのは好きだという角野にとっても、こうした子供たちとの交流は原動力になっている。「僕がこれだけバスケを続けられている理由は、こういう無垢な子供たちなんですよ」と言葉に熱を込める。

「例えばミニバスに顔を出した時に、子供たちが列になって『サインください』ってボールを持ってくる。僕がサインすると、『やったー、もらった』って持って帰って、大切に飾るじゃないですか。その飾っているところを、リアルに想像するんですよ。そうすると、例えば僕が(試合で)使われないから腐ってバスケを辞めたりしたら、その子が友だちに見せた時に『なんだ、角野選手か』って言われてしまう。その子がかわいそうじゃないですか。逆に(活躍して)『亮伍選手のサインなんて、なんで持ってるの!』って自慢させてあげたいんですよ。勝てなかった時とか、自分のプレーが上手くいかなかった時とかに、そういう子たちの顔を思い出すと、『よし、練習行こう』って思えるんです」

 2021-22シーズンはすでに3分の1が終了。三河は広島ドラゴンフライズ、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、宇都宮ブレックスとの連戦と4連敗して、順位を5位に落とした。上位争いに食らいつくために、まさに正念場を迎えている。

「壁にぶつかって、それを乗り越えて成長するチームだと思っているんですね。プロでの経験が短い選手が多い中で、選手もチームもシーズンを通して成長していくチームだと思うので、とんとん拍子に行ってしまうよりは、早い段階で一回しっかり確認できる状況に当たれているのはいいことだと個人的には思っています。乗り越えなきゃいけない壁だとポジティブに捉えて、良い負けだったなと思えるようにしていきたいです」

 招待した子供たちの「ヒーロー」であり続けるためにも、角野は全力で目の前の壁に挑む。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)




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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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