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算数教科書で伝えた「中国選手に勝つために」 世界卓球で快進撃、伊藤美誠が語る感覚派からの脱皮

カタール・ドーハで行われている卓球の世界選手権個人戦で、伊藤美誠(スターツ)が自身、女子シングルスでは初となるメダル獲得に王手をかけている。東京五輪の卓球混合ダブルスで金、女子シングルスで銅メダルに輝いた名選手が、プレーに生かしているのが「算数」の考え方だ。小学校4年の教科書(東京書籍刊)に登場したワケとは。

卓球の世界選手権に出場している伊藤美誠【写真:IMAGO / Naushad】
卓球の世界選手権に出場している伊藤美誠【写真:IMAGO / Naushad】

カタールでシングルスメダル王手、伊藤美誠が語った「私と算数」

 カタール・ドーハで行われている卓球の世界選手権個人戦で、伊藤美誠(スターツ)が自身、女子シングルスでは初となるメダル獲得に王手をかけている。東京五輪の卓球混合ダブルスで金、女子シングルスで銅メダルに輝いた名選手が、プレーに生かしているのが「算数」の考え方だ。小学校4年の教科書(東京書籍刊)に登場したワケとは。

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 伊藤が登場しているのは、昨春から使用されている教科書の巻頭にある「私と算数」というコーナー。「算数を使い、卓球でどう強くなろうとしているか」という内容だ。一見結びつかないテーマだが、伊藤は「以前は感覚を大切にしてプレーしていたのを、強くなるために算数の考え方を生かしてプレーするようになった」という自身の変化を語っている。

 具体的には、卓球台のコーナーぎりぎりに球を打ち込むために、ネットからどれくらいの高さへ、どういう向きでボールを打つかまで論理的に考えているという。図形を認識して、形や長さを変化させていくのは算数で身につける考え方だ。

 伊藤の教科書登場にあたり、刊行元の東京書籍にははっきりとした狙いがあった。「算数というと九九とか、面積の計算とか、学習内容に目がいくと思うんです。でもこの教科書は、ものを考える着想やプロセスを伸ばす本にしたかった」と同社数学編集部の清水成章さん。そのためには「大人も日常生活で、算数を意識せずとも使っている」とわかりやすく説明する必要があった。

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