「できないこと」に向き合おう 障がい児対象の陸上教室開催、パラアスリートが伝えた“失敗”の価値
たくさん失敗しよう、たくさん挑戦しよう――。明るく力強いメッセージが、障がいを持つ子どもたちと保護者に伝えられた。株式会社オープンハウスグループ主催の「O-EN KIDS チャレンジ 陸上アカデミー supported by OPEN HOUSE」が、4月13日に夢の島競技場で開催。夏・冬のパラリンピックに出場した小須田潤太(オープンハウス)による「心のバリアフリー特別教室」、東京都障害者スポーツ協会による講演会と車いすスラロームやレース用車いす(レーサー)試乗体験会、株式会社モリサワによるユニバーサルデザイン対応フォントに関する講座が行われた。

夏冬パラリンピック出場の小須田潤太が参加、講演や体験会を実施
たくさん失敗しよう、たくさん挑戦しよう――。明るく力強いメッセージが、障がいを持つ子どもたちと保護者に伝えられた。株式会社オープンハウスグループ主催の「O-EN KIDS チャレンジ 陸上アカデミー supported by OPEN HOUSE」が、4月13日に夢の島競技場で開催。夏・冬のパラリンピックに出場した小須田潤太(オープンハウス)による「心のバリアフリー特別教室」、東京都障害者スポーツ協会による講演会と車いすスラロームやレース用車いす(レーサー)試乗体験会、株式会社モリサワによるユニバーサルデザイン対応フォントに関する講座が行われた。
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障がいを持つ子どもたちに、スポーツに触れる機会を提供する今回のイベント。最初に講演を行った小須田は、3月にパラスノーボード世界選手権のバンクドスラローム男子大腿障がいで優勝し、2026年ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックの金メダルを目標に掲げているトップ選手だ。21歳の時に交通事故で右足を失い、競技用義足の走り方教室に参加したことをきっかけに、パラアスリートの道を歩み始めた経歴を持つ。
講演では「できないことが、できるようになることは、人間の楽しさや喜びの核心」と話し、子どもたちに「たくさん失敗しよう、たくさん挑戦しよう」と何事も前向きな姿勢で取り組むように促した。人は誰でも、自分にできないことには目を背けがちだ。特に他者に対して劣ると感じる場合は、なおさらだ。
しかし、小須田は足を失ったことで、多くの人ができて当たり前の基準から評価するのではなく、自分が今できないことを基準に、できるように変えていくことに楽しさがあると気づいたという。「そこに気づければ、たくさん挑戦していける。他者と比較してしまうのは、自分自身に期待し過ぎ。自分ができないことに対して向き合う。だから、僕は今もスノーボードが下手だと思ってやっている」と周囲を気にするがゆえの劣等感や羞恥心を振り払い、自分自身の進歩にフォーカスしていることを明かした。