「できないこと」に向き合おう 障がい児対象の陸上教室開催、パラアスリートが伝えた“失敗”の価値

イベント開催の背景にあったアンケートの声
イベントを主催したオープンハウスグループの広報を務める山尾祥平さんは、「社会貢献活動として、頑張る人を応援するプロジェクト。スポーツに挑戦する環境や機会に恵まれない方に機会を提供したい。今回が2回目だが、1回目のアンケートで健常者と一緒に体験会に参加した場合、障がいのある子が(健常者との比較で有能感を覚えず)悲しい気持ちになることが多いと知った。障がいのある子どもたちに、みんな同じ目線で楽しんで体験してもらおうと考えた。子どもたちが何かをやろうとする第一歩の体験になったら嬉しい」とイベント開催の主旨を説明した。
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今後も障がいを持つ子どもたちが、前向きに様々な競技を体験する機会を提供する方針だという。「できない」から「できる」へ。他者と比較せず、自分ができないことを受け入れ、少しの進歩から「できる」喜びを知り、挑戦に前向きになってほしい――。スポーツを通した子どもたちへの力強いメッセージが、様々な角度の知見や体験から伝わるイベントになった。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)