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欧米関係者が驚く「相撲部屋のちゃんこ鍋」 注目したい“アスリート食”としての魅力

ちゃんこ鍋は他のアスリート、成長期の子どもにとってもおすすめ

 さて、150kg、180kgといった体重を維持し、かつベストなコンディションを維持する上で欠かせない栄養素は“高炭水化物”、米です。近年、日本人の米離れが憂慮されていますが、伺った相撲部屋の親方曰く、「最近の若者たちはあまり米を食べないんですよ」とのこと。力士たちがエネルギー源をしっかり確保できるよう、ちゃんこ鍋のほかに“ご飯のすすむおかず”を出すよう工夫していると話していました。

 力士も相撲部屋に入るまでは、一般の学生。おそらく子供の頃からファストフードやインスタント食品も食べ慣れているでしょうし、伝統的なちゃんこでは箸が進まないのも仕方のないことかもしれません。しかし、体重を増加・維持するためには、エネルギー源が必要。食事をしっかり摂らずに、ファストフードやコンビニで食事、お菓子やインスタント食品を購入し、お腹を満たしていては、糖尿病や痛風といった生活習慣病の原因につながりやすくなります。

 米は“高炭水化物、低脂肪の優秀なエネルギー源です。海外のゲストが想像していた“肉のステーキを塊で食べる”料理が中心の食事で、力士の大きな体を維持しようとすれば、食事に占める脂質の割合が高くなります。なかでも動物性食品に多い、飽和脂肪酸の摂り過ぎは、内科的な問題を抱えやすくなります。つまり、“高炭水化物、低脂肪”のご飯と“高たんぱく質、低脂肪”のちゃんこ鍋を中心とした伝統的なちゃんこは、体の大きな力士にとって非常に理に適った料理なのです。

 もちろん、他のアスリートや成長期の子どもにとってもおすすめ。自宅でちゃんこ風の食事にするならば、肉や魚、豆腐、野菜、きのこ類のたっぷり入った鍋+ご飯やうどん、餅などの炭水化物がしっかり摂れる献立にするとバランスがよいです。

 他国のスポーツ栄養士に相撲を紹介するなかで、改めて感じたアスリート食としてのちゃんこの魅力。日本の国技が伝える伝統的なアスリート食の一つとして、世界からもっと注目されてほしいと感じています。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビートップリーグ・パナソニック ワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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