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女版サスケで脚光 元体操代表美女は今、なぜ“普通の子供”に逆上がりを教えるのか

将来は「『絶対、体操やってくれ』とも思わない」…岡部さんが秘める一番の願い

 現在、子供たちに体操の楽しさを教える毎日。自らも「楽しいです」と言って、うれしそうに笑う。指導する子供たちの将来については「『絶対、体操やってくれ』とも思わない」と明かした。それは、子供を一番に考えるからこそと、本音を吐露する。

「この場所で始めて、サッカー選手になりたいなら、サッカー選手を目指してくれればいい。私は仲介役みたいな立場。体操は幼少期にやると、逆さになったり、丸くなったり、非現実的な動きをすることで運動神経が養われて、いろんなスポーツに役立つと言われている。その一歩を踏み出してあげる機会になればいいなと思っています」

 かつて自分を日本代表にまで育ててくれた「縁」を、今度は自分自身が与えていく。未来の一流アスリートや五輪選手を育て上げたいという気持ちも「すごくあります」と言い、胸を膨らませている。

 最近では「体操をもっと身近に感じてもらいたい」という思いから、TBS系の「KUNOICHI」に挑戦。体操イベントにも積極的に出演し、タレントの立場から競技普及に貢献しようと汗を流している。もちろん、現在の体操界への思いも熱い。

「女子の体操は跳馬とゆかが弱いと言われてきた。でも、最近は宮川紗江選手、村上茉愛選手は去年、その2種目でリオ五輪優勝したシモーン・バイルズ選手(米国)と同じ技ができたりして、すごくゆかが強い。東京五輪に向け、すごく強化されて活躍できる。私が気になるのは表現力。もっと自分を表現できる選手が増えれば、メダルが狙えると思います」

 果たして、自身はこの場所から、どんな未来を築いていくのだろうか。

「私自身もそうだったように、できなかったことが練習してできるようになる達成感は体操の醍醐味。小さい頃、逆上がりが毎日練習してできるようになる達成感は、いろんな場面で生きてくる。そのきっかけを与えられたらいいな。もちろん、ここから一流アスリートだったり、オリンピック選手だったりが出てきてくれたら、すごくうれしいです」

 それぞれの先に待つ未来が、少しでも明るくなることを願いながら、子供たちを優しいまなざしで見つめている。

◇岡部 紗季子(おかべ・さきこ)

1988年5月16日、東京都生まれ。朝日生命体操クラブ出身。4歳で体操を始める。02年、ナショナルチームメンバー初選抜。明大では2大会連続ユニバーシアード代表に選出。得意種目はゆか。引退後は明大コーチを経て、体操教室で指導を行う。TBS系「KUNOICHI」でも活躍。自身のインスタグラム(https://www.instagram.com/sakiiiiiii516/)では街や海など様々な場所で逆立ちやバック転などアクロバティックな技を披露し、人気を博している。

【了】

神原英彰●文 text by Hideaki Kanbara

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