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「ダブルスは2人で作るもの」― フクヒロを世界トップ3に成長させた「気づき」

フクヒロペアが語る、飛躍の契機とは【写真:荒川祐史】
フクヒロペアが語る、飛躍の契機とは【写真:荒川祐史】

コミュニケーションの質が上がり、大会でも安定した結果が続く

 変な遠慮が先立っていた2人は、一時ペアを解消したこともあった。互いに別の選手とのペアを経験。2016年に再びペアを組んだ時には、何よりも「伝えること」を大切にした。福島が「どうやって伝えよう、どうやって聞こうということを、最初は意識していました」と話せば、廣田も「ダブルスは2人で作るもの。自分が思っていることは、しっかり伝えなければいけないと気付きました」と振り返る。そして今では、2人で顔を見合わせながら、ギクシャクしていた過去を笑い飛ばせるまでになった。

 もともと、試合中のコンビネーションは悪くなかった。「練習中は何をやりたいのかよく分からないのに、試合に入ると、なぜか合致するというか、意外に合うなというのが、私の中ではありました」と福島が言えば、廣田も「フォローしてくれる安心感があったり、不思議と何も言わなくてもローテができたり、というのは最初からありましたね」。それだけにコミュニケーションの質がどんどん良くなるにつれ、プレーの質も飛躍的に上がった。

 2017年の世界選手権で銀メダルを獲得すると、同年の全日本選手権ではタカマツペアを破って初優勝。「大会で安定した結果が出せるようになったのは、そういうところ(コミュニケーション)が関係しているのかなと思いますね」と福島は言う。

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