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「ちん!ちん!ちーん!」「顔が…GKの顔が」 久保竜彦、50歳…解禁した缶ビールより酔ったチュニジア戦4-0の恍惚

ドラゴン、恍惚――。サッカー北中米ワールドカップ(W杯)は20日(日本時間21日)、1次リーグF組で日本がチュニジアと対戦。4-0と快勝し、決勝トーナメント進出に前進した。2022年カタールW杯に続き、THE ANSWERで解説を務める元日本代表FW久保竜彦が東京・中目黒の編集部に来訪。世界を驚かせた日本の躍動を見守った。今回はそれに先立ち、観戦の様子をレポート。18日に50歳の誕生日を迎え、興奮が止まらなかった90分間のすべて。(取材・文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

エビス350mlの缶を空け、2本目を飲みながら日本戦を見守るドラゴン【写真:須河千晶】
エビス350mlの缶を空け、2本目を飲みながら日本戦を見守るドラゴン【写真:須河千晶】

THE ANSWER編集部に来訪 W杯・日本―チュニジア戦ドラゴン観戦記

 ドラゴン、恍惚――。サッカー北中米ワールドカップ(W杯)は20日(日本時間21日)、1次リーグF組で日本がチュニジアと対戦。4-0と快勝し、決勝トーナメント進出に前進した。2022年カタールW杯に続き、THE ANSWERで解説を務める元日本代表FW久保竜彦が東京・中目黒の編集部に来訪。世界を驚かせた日本の躍動を見守った。今回はそれに先立ち、観戦の様子をレポート。18日に50歳の誕生日を迎え、興奮が止まらなかった90分間のすべて。(取材・文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

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 ◇ ◇ ◇

 日曜昼の東京・中目黒。

 スクランブル交差点で若者が狂乱する渋谷から急行1駅。だけど、W杯の匂いがしない、すました顔の街にもサムライブルーの青がちらほら混じる。梅雨の湿気と高揚感が溶け合う目黒川沿いを、50歳のドラゴンがやってきた。

 ビーチサンダルに、夏仕様の短パン。

「誕生日はずっと寝とった。前の晩、飲みすぎたんよ。50歳の抱負? ないよ、そんなもん」

 孔子に言わせれば、天命を知る齢になっても豪傑に生きる男は、ナカメの街並みに今日も似合わない。

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 引退後、自然を求めて山口の小さな港町・室積に移り住み、コーヒー焙煎に、塩作り、野菜作り……と、唯一無二のキャリアを歩んでいた。「旨い塩の違い? 簡単よ、塩で朝まで酒が呑めるかどうかよ」

 そんな伝説のストライカーの独特の感性を、4年に一度の舞台で輝かせたい。

 2022年のカタールW杯、編集部で缶ビールを飲みながら日本戦を観戦・解説する企画を実施。一部サッカーマニアから熱烈な支持を受け、2024年アジアカップを経て、今回、北中米W杯で復活した。

 6月15日、オランダ戦。

 早朝5時開始。前夜はどっぷりと飲み、充血した目で見守った激闘。展開はヒリヒリ、口内はカラカラ。用意した缶ビールには手をつけず。2-2、引き分け。「(3日後で)もう50よ。(朝から酒は)体力がきついよ。ホテルに帰って寝るよ」

サプライズで用意された誕生日ケーキ、「50」のろうそくを吹くドラゴン【写真:須河千晶】
サプライズで用意された誕生日ケーキ、「50」のろうそくを吹くドラゴン【写真:須河千晶】

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 迎えたチュニジア戦。編集部に到着するなり、サプライズが。

 突然、流れるドリカムの祝福ソング。運ばれる誕生日ケーキ。「おお、おお」。不器用に顔をほころばせ、「50」のろうそくを吹き消す。「なんか、うれしいね。こんなんやってもらったの久しぶりよ」

 そして、コメ党のナカメ民の胃袋を支える「ごっつ食べなはれ」のおむすびセット(2個入り)とともに並べた缶ビール。果たして、今回は。

 飲むのか。

 飲まないのか。

 かつて野山で対峙した野生の鹿を退治したごつい手が伸びる――エビス350mlだ。

「プシュッ」

 午後0時40分。

 試合開始のホイッスルより早いこの音が、ドラゴンと私たちのW杯に本当の始まりを告げた。

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