アスリートへの「遊ぶ暇あるなら練習しろ」批判どう思う? “大谷アート”で話題、達人級に立体パズルを極めるド軍左腕に聞いてみた
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第9回は「アスリートと趣味の時間」。ドジャースのルーキー、26歳のジャック・ドライヤー投手は立体パズル「ルービックキューブ」の達人として知られる。1200個ものキューブを使って大谷翔平投手のモザイクアートを完成させたことも話題に。日本では時に「遊んでいる暇があるなら練習しろ」といった声が上がるが、一人のアスリートとして息抜きの時間をどう捉えているのか。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「THE ANSWER×MLB現地連載 #9」――メジャーリーグ取材から探る「アンサー」
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第9回は「アスリートと趣味の時間」。ドジャースのルーキー、26歳のジャック・ドレイヤー投手は立体パズル「ルービックキューブ」の達人として知られる。1200個ものキューブを使って大谷翔平投手のモザイクアートを完成させたことも話題に。日本では時に「遊んでいる暇があるなら練習しろ」といった声が上がるが、一人のアスリートとして息抜きの時間をどう捉えているのか。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
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トップアスリートといえど、一人の人間。競技以外に趣味の1つや2つ持っているのも当然のことだ。
ドレイヤーが日本で最初に注目を集めたのは野球ではなく、趣味から発展した特技だった。2024年のスプリングトレーニング。大谷がドジャースと10年契約を結んだことを記念して、約1200個のルービックキューブを組み合わせて笑顔の大谷をかたどった。
「組み立てるのはたった4時間ぐらいで出来たけど、デザインするのにはかなりの時間がかかったよ」
6色をどう配置するか。そのためにキューブをどう入れ替えるか。脳を最大限に活性化させて設計図を作り、まだチームメートになる前だったスーパースターのモザイクアートを完成させた。
立体パズルをいじり始めたのは高校時代の2015年。今では最速13秒で6面を揃えられる。肩の手術でリハビリを余儀なくされたアイオワ大2年時からモザイクアートにも挑戦。「投げられなかったから、自由時間がたくさんあった。だから、ルービックキューブをして過ごしたんだ」。さらに翌年は新型コロナ禍でシーズン中止。「十分な時間があったからどんどん上手くなったよ」と笑う。
現在は時間がかかるアートの制作はしていないが、ルービックキューブは遠征先にも持参。ロッカーに常備し、「毎日解いているよ。ロウキ(佐々木朗希)にやり方を教えたんだ。ヨシノブ(山本由伸)や他のチームメートにもね」と同僚とのコミュニケーションにも役立っている。