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「羽生君、昌磨君もそこに向き合っていた」 男子エースを受け継ぐ21歳、鍵山優真が「30点」の1年で得た収穫

フィギュアスケートの今季最終戦・国別対抗戦が19日まで東京体育館で行われ、日本は米国に次ぐ2位だった。一夜明けの20日、エキシビション前に日本代表選手が取材に応じた。男子で世界選手権銅メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は、今季の自己採点を「30点」と辛口評価。日本の新エースと期待する声も受けてきたが「あくまで肩書」と過度に意識せず五輪シーズンへ向かう。

国別対抗戦で演技する鍵山優真【写真:矢口亨】
国別対抗戦で演技する鍵山優真【写真:矢口亨】

フィギュア国別対抗戦で日本は銀メダル

 フィギュアスケートの今季最終戦・国別対抗戦が19日まで東京体育館で行われ、日本は米国に次ぐ2位だった。一夜明けの20日、エキシビション前に日本代表選手が取材に応じた。男子で世界選手権銅メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は、今季の自己採点を「30点」と辛口評価。日本の新エースと期待する声も受けてきたが「あくまで肩書」と過度に意識せず五輪シーズンへ向かう。

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 国別対抗戦ではSPで93.73点の4位、フリーで168.93点の5位。転倒したものの、SPでは初めて4回転フリップにトライするなど来季への挑戦も込めた。自身の演技を反省しつつ「国別対抗戦の雰囲気を感じたりだとか、ミラノの団体戦に向けていい試合になったと思う」。お祭りムードも漂う3日間を通じて、成長を実感していた。

 2022年の北京五輪にともに出場した羽生結弦さん、宇野昌磨さんは競技から離れ、今では鍵山に男子新エースとしての期待が向けられる。この1年の自己採点は「30点」。辛口採点の理由は「いい部分、悪い部分含め、自分の中で反省する試合が多かった。悪い部分だけを見ると0点に近い気もするけれど、学べることもたくさんあった」。フリーで納得できない演技が多かった一方、ショートの安定感には手ごたえも掴んでいる。

 大きな収穫の一つが、プレッシャーとの向き合い方を学んだこと。「逃げるのではなく、どう向き合うか。坂本(花織)選手もそうですけど、羽生君、昌磨君もそこにうまく向き合っていいパフォーマンスを何度もしていると思うので」。日本を引っ張ってきたエースたちは、これまで重圧を幾度となく跳ねのけてきた。

「僕の中ではエースと呼ばれるようになったからには、気を引き締めて頑張ろうと思える言葉だった。でも、自分の中で無意識に『エースだから頑張らなきゃ』とどんどん意識が違う方向に向いていたのかなと。あくまで肩書であるので意識しすぎず、どういう目標を持って、それに対してどう進んでいくかを常に忘れずやっていきたい」

 ミラノ・コルティナ五輪で最大のライバルと目されるのは稀代の4回転ジャンパー、イリア・マリニン(米国)。世界選手権を連覇している。鍵山は「僕も最低のラインを少しずつ上げていって、失敗しても300点近く出せるパフォーマンスが出せれば」。いよいよ迎える五輪シーズン。苦しんだ今季の学びを、結果に反映してみせる。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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