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「自分を必要とする球団があれば光栄」 日本戦で衝撃投球、郭泰源も認める台湾157km剛腕の大望

東京ドームで開催された「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」。日本代表「侍ジャパン」を相手に快投し、一躍注目を浴びたのが台湾の最速157キロ右腕・古林睿煬(統一)だ。5回までパーフェクトに封じるなど、6回2/3を1失点。「台湾のピッチャー」がトレンド入りするなど日本ファンにも衝撃を与えた。登板予定のなかった19日、練習後に取材に応じてくれた23歳は「台湾である程度成績を残したら、次のステージに行きたい」と胸に秘める大望を教えてくれた。(取材・文=THE ANSWER編集部・宮内宏哉)

日本戦で先発した台湾の剛腕・古林睿煬【写真:荒川祐史】
日本戦で先発した台湾の剛腕・古林睿煬【写真:荒川祐史】

侍ジャパン相手に5回まで完全投球、海外進出を目指す剛腕・古林睿煬

 東京ドームで開催された「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」。日本代表「侍ジャパン」を相手に快投し、一躍注目を浴びたのが台湾の最速157キロ右腕・古林睿煬(統一)だ。5回までパーフェクトに封じるなど、6回2/3を1失点。「台湾のピッチャー」がトレンド入りするなど日本ファンにも衝撃を与えた。登板予定のなかった19日、練習後に取材に応じてくれた23歳は「台湾である程度成績を残したら、次のステージに行きたい」と胸に秘める大望を教えてくれた。(取材・文=THE ANSWER編集部・宮内宏哉)

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「ニッポン、コンニチハ!」。気さくに日本語を交えて挨拶してくれた古林睿煬。若者らしい笑顔だったが、184センチの体格に、握手を交わしたその手の分厚さから溢れる身体能力を感じた。

 16日、侍ジャパンを相手に先発。154キロを計測した力強い真っすぐを制球良く投げ込み、5回まで打者15人で抑える完全投球で驚かせた。6回に門脇誠に初安打を許し、7回には森下のソロを被弾。0-4で敗れたが、日本のX上では「台湾のピッチャー」がトレンド入りするほどの衝撃を与えていた。

「反響については知っています。クールなことだなと思いました。台湾には素晴らしいピッチャーが沢山いる。次の大会では、その素晴らしい選手たちと一緒に優勝を目指して頑張りたいです」

 古林睿煬は2000年6月生まれの23歳。最速157キロの直球など5球種を操り、今季台湾プロ野球CPBLで13試合に先発して5勝2敗、防御率1.80の好成績を残している。得意球は「オンリーファストボール!」と冗談を飛ばすが、森下、門脇ともに「良いピッチャー」と認めるなど実力は本物だ。

 試合後の会見では「チャンスがあれば日本や大リーグに挑戦したい」と夢を語っていた。そのきっかけを問うと「小さいころから向上心が強く、一つクリアしたらもっと大きなものに挑みたい性格。日本のプロ野球はアジアでトップリーグなので、台湾である程度成績を残したら次のステージに行きたい」と説明した。

 最も好きな日本の投手は、パドレスのダルビッシュ有。特別思い入れのある日本球団はないが「自分を必要とする球団があれば光栄だし、力になりたい」と語る。会場に来ていた大先輩・郭泰源氏も「もし日本に来たら、成功すると思う」と太鼓判を押していたが「凄く嬉しく、光栄に思います」と恐縮した。

 具体的に挑戦の時期を決めているわけではないが「もし機会があれば、中日にいた陳偉殷(チェン・ウェイン)先輩、楽天で活躍されている宋家豪(ソン・チャンホ)投手のように、台湾の選手でもNPBで活躍できると世界に証明したい」と目を輝かせた。コンビニスイーツ好きの一面もある剛腕が、いつか日本のマウンドに戻ってくるかもしれない。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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