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那須川天心が受ける高すぎる期待 KO逃した直後、明かした境遇への本音「色々と言われるのはわかる」

グスマンにパンチを当てる那須川天心【写真:荒川祐史】
グスマンにパンチを当てる那須川天心【写真:荒川祐史】

デビュー戦からレベル上げの日々「人生を懸ける価値のある競技に出会えた。だから…」

 ボクサー本格転向からわずか半年で迎えたデビュー戦。ステップワーク、ジャブ、ストレートの練習にほとんどの時間を割いた。課題が山積みなのは当然。「ボクシングで通用するパンチではない」。元世界2階級制覇王者・粟生隆寛トレーナーと映像、写真で試合を見返した。シャドー、ミット打ちで拳の握り方、パンチのフォームを丁寧に確認する日々。強く打ち込む感覚を磨いた。

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 この間、山中慎介氏、村田諒太氏など帝拳ジムの歴代世界王者たちも経験し、過酷と知られる走り込み合宿に初参加した。しかも2度。打ち上げから4日経っても「足がずっとガクガク」と疲労困憊だったが、それすらも喜びに変えた。

「やっぱ強くなってるんですよ。1回目は全然ついていけなかったりもしたけど、2回目は走れるようになっている」。趣味のゲームと同様、自分のレベル上げは大好き。名門ジムでは求められるハードルが高く、「お前ならできるっしょ」という空気感。「できますよ。当たり前じゃないですか」。毎日が挑戦。「日々、自分のベストを出してきた」。しんどいことも望むところだ。

 最も近くで見てきた粟生トレーナーは「生き方を変えられる。だから習得が早い。普段の生活を変えるだけでボクシングに生きるなら、何とも思わない子」と表現する。実際、ボクサーになって歩き方を変えた。かかとを地面に付けないのはステップワークに生かされている。

 短ければ1か月半ほどで試合をしてきたキック時代と違い、今回の空白は5か月。濃密な時間に伝えたいことが詰まっていた。外野の声には目もくれない。

「5か月、普通に生活をしたらあっという間だと思う。けど、毎日本気でやれば変われる。人は本当に本気を出せば、これだけ成長できるというところを見せたい。僕は人生を懸けてやっています。人生を懸ける価値のある競技に出会えた。だから毎日楽しいし、成長も早い。楽しい時間に勝るものはない」

 全身全霊だったから、2戦目を前に「このために生きてきた」と繰り返した。だが、KOできなかっただけに、今回もそこを突く声が出るのは必至。高い期待の裏返しだが、早期のタイトル獲得を望む声もある。

 多くの世界王者を輩出し、プロモーターとして60年以上ボクシング界を見てきた帝拳ジムの本田明彦会長は、プロ転向後すぐに世界王者になったワシル・ロマチェンコ、井上尚弥を引き合いに「彼らが異常なだけ。普通は時間がかかるもの」と慮る。

「天心はボクシングファンとの闘い。アンチが多い。でも、若い層のファンが増えているのはデータにも出ています。その中で10戦目までの世界挑戦は絶対にさせません。というか(実力的に)できません。途中で壊した方が恥です。メイウェザー、デラホーヤなど有名な選手の戦績を見てほしいです。大事に行かないといけません。ボクシングはそう甘くない」

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