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村元哉中、高橋大輔が抱擁を交わした瞬間 2人に向けたレンズに写っていたもの

フィギュアスケートの世界選手権は、さいたまスーパーアリーナで熱戦が展開された。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は25日に行われたアイスダンスから、フリーダンス・村元哉中、高橋大輔組(ともに関大KFSC)。自己ベストの115.95点、合計は今季ベストの188.87点をマークし、11位で2度目の世界選手権を終えた。

「オペラ座の怪人」を演じ切った村元哉中(左)と高橋大輔の感極まった表情(カメラ=SONY α1、レンズ=FE400mm F2.8GM)【写真:矢口亨】
「オペラ座の怪人」を演じ切った村元哉中(左)と高橋大輔の感極まった表情(カメラ=SONY α1、レンズ=FE400mm F2.8GM)【写真:矢口亨】

フォトグラファー・矢口亨のフィギュア世界選手権フォトコラム

 フィギュアスケートの世界選手権は、さいたまスーパーアリーナで熱戦が展開された。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は25日に行われたアイスダンスから、フリーダンス・村元哉中、高橋大輔組(ともに関大KFSC)。自己ベストの115.95点、合計は今季ベストの188.87点をマークし、11位で2度目の世界選手権を終えた。

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「オペラ座の怪人」を演じ切った2人が抱擁を交わしたシーン。

 私はレンズを向けてシャッターを押しただけだが、写真にはたくさんの情報が写り込んでいた。大切そうに高橋の背中を包み込む村元の両手。感極まった2人の表情。そしてそれらは、2人が歩んできた道やこの日の演技への想いを伝えてくれる。

 写真は言葉に比べて曖昧で、映像のような時間の連続性もない。だからこそ、見る人によっていろんな受け取り方ができる。この写真を見た人が、それぞれに何かを感じてスケーターを応援する気持ちをさらに強くしてくれるとしたら、本当に嬉しい。

■矢口 亨 / Toru Yaguchi

 フォトグラファー。山形県上山市生まれ。上智大を経て02年に報知新聞社入社。12年ロンドン五輪、21年東京五輪、22年北京五輪などを取材。フィギュアスケートの撮影は19年の世界選手権(埼玉)から。今年2月に退社し、フリーに転身。著書に写真集「羽生結弦2019-2020」「羽生結弦2021-2022」など。

(矢口 亨 / Toru Yaguchi)

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