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過去4年で2度の箱根駅伝シード落ち 早稲田大が予選会で上げた“名門復活”への狼煙

予選突破も「まだまだ優勝するチームの練習ではない」

 レースでは、入りの5キロの暫定順位は通過圏内ギリギリの10位だったが、10キロで5位にジャンプアップ。さらに15キロで2位に上がると、17.4キロの計測ポイントではついにトップに立った。距離を重ねるごとに順位を上げていったのは、序盤を抑え目に入ったからでもあるが、夏の走り込みの成果でもあっただろう。

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 18キロ過ぎに期待のルーキー山口智規(1年)が過呼吸を起こし立ち止まるアクシデントがあり順位を落としたが、想定外の事態が遭っても、きっちりと予選通過を果たした。エースの井川龍人(4年)は「練習は7~8割」という状況でも、日本人2位の9位でフィニッシュ。佐藤航希(3年)、鈴木、伊藤大志(2年)も、1時間3分台でまとめた。

 本大会で上位に食い込むには、もう一段レベルアップは必要だが、主力の石塚陽士(2年)、間瀬田純平(1年)、菖蒲敦司(3年)が、8月末から9月頭に新型コロナウイルスに感染した影響で本調子ではなかったことや、山口のアクシデントを考慮すれば、十分に上位争いも可能だろう。

 もちろん、箱根予選会を勝ち上がったぐらいでは、まだまだ“名門復活”と言うことはできない。それに、昨今の大学駅伝界は上位校の実力が伯仲しており、体制が変わって1年やそこらで優勝争いに加わるのは決して簡単なことではない。それは指揮官も選手も重々に承知している。

「選手たちは練習を結構やってきたという実感があると思いますが、まだまだ優勝するチームの練習ではありません。レベル的にはまだ6割もやっていませんから。でも、その中で彼らはきっちりと(予選会で)力を出すことができた。去年までは相楽くん(豊・前駅伝監督/現チーム戦略アドバイザー)がしっかりスピードを強化してきており、その上で今年はスタミナ強化を始めた1年目です。これが2年、3年と重なっていけば、非常に面白いチームになれるかなと思います」

 名門復活へ、その萌芽は確かに見えている。

(和田 悟志 / Satoshi Wada)

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