カルデラノが全うする使命とは「僕が考える最も重要なことは…」

　ブラジル卓球界の歴史を塗り替え続ける男は、自身の使命を全うしている。

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「ブラジルで卓球人気を高めることは、僕の目標の一つなんだ。リオと東京の五輪では、自分自身もチームとしても良い結果が得られた。それでより多くの人々が卓球に関心を持ち始めてくれたんだ。僕が考える最も重要なことは、五輪や世界選手権でメダルを獲ること。アイドルが必要だ。憧れる存在だね。ブラジルのイベントでは、できるだけファンと交流することにも努めているよ」

　サッカー王国の中で目指す卓球の地位向上。自身の立ち位置を理解し、努力を重ねている。落胆の色は隠せないが、敗れた後も最後まで真摯に取材に応じていた。

「世界選手権でブラジルを代表するのは、いつだって名誉なことさ。チームメイトは友だちだから雰囲気も良かった。彼らと大会を一緒に戦い抜けて嬉しかったよ。日本は非常に強いチームで伝統もある。メダル候補の国だから僕たちにとってベスト16は良い結果だと思う」

　マスク越しに浮かべた柔らかい微笑み。最後は胸を張り、会場を後にした。