練習を「終わろう」と言うと拗ねた 19歳尾関彩美悠、ほんわかキャラの素顔を父が証言
努力家の尾関とユニークな父、次に目指すはメジャー制覇
それでも、尾関は「1年目でそんなにうまくいくわけはないと思っていて、ステップ・アップ・ツアーで学んで、それをツアーの出られる試合で生かしたいです」と切り替えた。そして、6月の宮里藍サントリーレディスで初めての優勝争い。2位で最終日を迎えたが、出入りの激しいゴルフで8位に終わった。この時もバッグを担いでいた美成さんは、悔いを残していた。
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「最終日最終組でしたが、私も娘も『まあ、初めてのことだから優勝は……』という感じでした。でも、終わってから『もっと、優勝を目指してネジを巻いておけば』と思いました。あれも私のせいです」
尾関自身も、終了後には「今度、最終日最終組になったら、優勝したいです」と言っていた。約3か月を経て、有言実行。吉田優利(エプソン)との激戦を制し、栗永遼キャディーと2人で記念写真も撮った。しかし、美成さんは頑なにカメラマンの前で尾関の横に立とうとしなかった。
そんな美成さんに、「今後、キャディーをされることは?」と問うと、「あります。次は日本女子オープンです」と返答。「一緒に勝ったら、記念写真を撮りますか」と聞くと、「まあ、そうですね。キャディーフィーをもらわんといけんですけど(笑)」とジョークで返した。
日本女子オープンは29日に開幕する。ホンワカとした雰囲気ながら、負けず嫌いで努力家の尾関も優勝候補。そして、クールでユニークな父は、今度は悔いを残さないように心がけ、2人でメジャー制覇を目指す。
■尾関 彩美悠(おぜき・あみゆ)
2003年6月16日、岡山・倉敷市生まれ。作陽高卒。家族の影響で6歳からゴルフを始め、高3の昨年6月、日本女子アマチュア選手権優勝。同年11月、最終プロテストに一発合格。祖父・惇美さん、父・美成さん、姉・沙綺さんと、親子3代ティーチングプロの資格を持つ。名前は、美成さんが「(彩り)鮮やかに、美しく、悠々と生きて欲しい」と命名。ルックスは「女優の小芝風花に似ている」と評判で、本人も「よく言われます」と話している。目標にする選手は、申ジエ、小倉彩愛。趣味は「寝ること」。158センチ。血液型A。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)