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羽生結弦が“究極の二兎”を追う理由 必然の4回転アクセル挑戦と五輪3連覇への覚悟

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

北京五輪で4回転アクセル成功と3連覇に挑む羽生結弦【写真:AP】
北京五輪で4回転アクセル成功と3連覇に挑む羽生結弦【写真:AP】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#29 「五輪に立つ者たちの肖像」羽生結弦

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

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 男子シングルは8日にショートプログラム、10日にフリーが行われる。日本からは3選手が出場するが、注目はやはり五輪2連覇中の羽生結弦(ANA)だろう。挑戦している超大技「4回転アクセル」を成功させ、94年ぶりとなる3連覇を達成できるのか。2018年の平昌五輪後、飽くなき挑戦を続ける絶対王者の姿を追った。(文=辛 仁夏)

 ◇ ◇ ◇

 今季の羽生は、4年前の平昌五輪シーズンと同じく怪我に見舞われた。競技人生の中で何度も痛めてきた右足首を、今季初戦だった昨年11月のNHK杯前に負傷。グランプリ(GP)シリーズは2戦とも欠場を余儀なくされた。コロナ禍での練習は拠点のカナダではなく、地元仙台で完全非公開の中で黙々と行われ、羽生がどんな状態かはベールに包まれていた。そして迎えたシーズン初戦は昨年12月末、満を持して臨んだ北京五輪代表の最終選考会を兼ねた全日本選手権だった。

 すでに結果が出ている通り、この全日本で羽生は初めて4回転アクセルに試合で挑み、両足着氷の回転不足(ダウングレード)だった。超大技の認定はされず、挑戦は失敗したが、転倒せずに降りる形まで持ってきたことに感嘆した。右足首の負傷からの復帰戦でもあっただけに、この挑戦は無謀なのではないか、と内心思っていたからだ。そんな心配が杞憂だったことは、全日本での圧巻の演技と結果を見れば一目瞭然で、五輪王者の本領を存分に見せつけたと言っても過言ではない。

 2018年平昌大会で五輪連覇を達成した直後の金メダリスト会見で次の目標について聞かれた絶対王者は、まだ誰も跳んだことのない前人未踏の「4回転アクセルを目指したい」と意気軒昂に宣言。「羽生ならやれるかも」「トリプルアクセルが得意の羽生だったら跳べる可能性は高い」などと、ファンやメディアなど周囲は盛り上がった。

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