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ラグビーから始まる「多様性」と「共生」 One Rugbyが子供たちに伝えたかったこと

視覚障がいを疑似体験できるゴーグルを装着し、パスに挑戦する子供たち【写真:荒川祐史】
視覚障がいを疑似体験できるゴーグルを装着し、パスに挑戦する子供たち【写真:荒川祐史】

聴覚障がい、視覚障がいを疑似体験 非日常の体験に子供たちは驚きの声

 午前と午後の2部制で行われ、小中学生あわせて120人ほどが参加した。前述の車いすラグビーでは、競技用の車いすに乗ってタックルを受けたり、パスをもらってトライを決めたり。初めて車いすでのタックルを経験した小学5年生の男子は「今まで感じたことのない衝撃にビックリしました。お腹をすごい圧力の空気で押された感じ。パラリンピックを見て興味があったので体験できてうれしかったです」と声を弾ませた。

 緑が鮮やかな天然芝の一角では、デフラグビー日本代表の日野敦博さん、大塚貴之さんらを中心に言葉を使わないコミュニケーションに挑戦した。聴覚障がいを疑似体験できるイヤホンをつけた参加者は、ペアを組んだ相手に身振り手振りで指示を出し、4色あるうち正しい色のマーカーに置かれたボールを選ばせるのだが……。うまく指示が伝わらず違う色を選んだり、指示の出し方を考えているうちに時間が経ってしまったり。手話について学校で教わったことがあるという小学2年生の男子は「声を使わないで伝えることは難しいし、それでラグビーをするなんて想像ができません。すごいと思います」と驚きの表情を見せた。

 ブラインドラグビー日本代表の神谷考柄さんらのもとでは、参加者は視覚障がいを疑似体験できるゴーグルを装着。視野が狭くなっていたり、白濁したり、まぶしさが増していたり、普段とは全く違う見え方に「怖い」「歩けない」という声も。ゴーグルをつけたままでのパスに挑戦する時には、神谷さんから「自分がパスを受けやすい位置で手を叩いたり声を掛けたり、音で知らせてみてください」とアドバイス。子供たちは文字通り、手探りながらもなんとかパスを繋いでみせた。

 タッチ&リーグラグビーの体験スペースでは、タッチラグビー日本代表の奈良秀明さん、ラグビーリーグ日本代表の狩野堅太さんらの指導のもと、タックルのないタッチラグビーを実施。元々、タッチラグビーはラグビーリーグの選手がウォームアップとして始めたものが競技化されたと言われており、早いゲーム展開など共通点は多い。普段の練習でも取り入れられているタッチラグビーでは、子供たちは元気に声を掛け合いながら所狭しと走り回った。

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