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本当は就職の為に進んだ大学 「辞めたい」と何度も思った村上茉愛が東京五輪で掴んだ夢

大学に入学して村上の体操に対する姿勢は変わった【写真:荒川祐史】
大学に入学して村上の体操に対する姿勢は変わった【写真:荒川祐史】

最初は「いい仕事」に就きたくて欲しかった「とりあえず大卒」の経歴

「今となっては、どうしてそんな考えを持っていたのか? と思いますが、大学入学前に『そろそろ自分の体操のレベルが落ちてくるな』と考えていました。

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 日体大に入学したのも、将来、いい仕事に就きたいならば、とりあえず大卒、と思っていたから(笑)。ちょうど、大学2年時がリオデジャネイロ五輪の年。リオ五輪に出場して、後の2年間、大学で体操を続けたら、もう競技は終わり、というイメージを持っていました。

 人に目標を聞かれれば『五輪を目指してます!』と答えてはいましたが、つまりそれほど本気ではなかった。東京五輪開催も決まっていたけれど、出場したい気持ちはなく、『東京でやるんだぁ』程度に捉えていました」

 体操選手としての当時の自分は「監督から言われることを、ただやっている感じ」。ふわふわとした気持ちは自ずと姿勢にも表れ、体操競技部の瀬尾京子監督からは幾度となく「体操に対する考え方、捉え方を変えなさい」と厳しい指導が飛んだ。

「『なぜ、体操をやっているのか? 何を目指しているのか? あなたを見ているとわからない』と、何回も何時間も何年も言われ続けました。監督に足りないところをズバズバと言われ続けるうちに、『私は何のために体操を続けているの? なぜ、大学に入ったんだっけ?』と、ちょっとずつ考えるようになった。

 そのうち、体操を辞められないのは、やっぱり好きだから、五輪でメダルを獲る目標があるからであり、大卒という学歴のためではないこと。今の自分は家族をはじめ、応援してくれる人たちを裏切る行為としていることにも気づけた。うちは5人兄弟と大家族なんですね。そんななか、ずっと体操を続けさせてくれている母にも、申し訳ないという気持ちになりました」

 体操に取り組む姿勢は「本当にちょっとずつ」(村上)変わっていった。気持ちが変わることで体操も変わっていき、結果、リオ大会の日本代表にも選ばれた。

「大学時代前半は今につながる土台作り。すべてのことに気づくまで、2年はかかりました。だから、リオ五輪に出場できたのも、運が、タイミングが、よかったからだと感じています。もちろん、自分の体で体操をしているので、自分の力で代表には入ったけれど、すごく運がよかった。掴み取った代表、掴み取ったメダルって、今回の東京大会のようなことを言うのだと感じます」

 その東京五輪。村上にとっての出発点は、リオ五輪での悔しさだった。団体総合で4位入賞したものの、個人総合は得意のゆかで着地を失敗し14位。種目別ゆかでも、ターンの失敗で7位に終わった。

「リオのゆかで悔しい演技をして、もうちょっと頑張ればよかったと、いろいろな後悔をしました。東京も目指せない年ではない。次はメダルを獲りたい。もうちょっと頑張ってみよう、と思うようになりました」

 4年後の東京大会では、24歳目前となる。体操選手としてはピークを過ぎたと言われる年齢だ。

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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