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【#キミとONETEAM】「友達に会いたい、ラグビーをしたい気持ちをためておいて」―元日本代表・小野澤宏時

みんながストレスを感じているからこそ、どれだけ楽しめるかが大事

 トレーニングもいまだからできることがあります。たとえば、腕立て伏せでも縄跳びでもいいので、回数やタイムをはかって、毎日メモをとってみましょう。そして、前の日よりも1回でも多く、1秒でも早く、記録を伸ばせるように頑張ってください。これを毎日続けると、もしかしたら昨日よりできないこともあるかもしれません。それでも大丈夫。記録をメモし続けることで、自分の体の調子を知ったり、成果を実感したりすることに意味があります。実はトップリーグの選手もみんな、ウエートトレーニングの結果や体重などをいつも記録しています。そうやって自分の体に気をつかっているんです。

 新型コロナウイルスの影響で外に出られず、みんなどこかでストレスを感じています。だからこそ、この状況の中でどれだけ楽しめるかが大事。他の人の迷惑にならないことを考えながら、その中で自分がどれだけ楽しめるかを考えてみるのもいいかもしれません。階段が1段あれば、いろいろなトレーニングができます。いまはインターネットで簡単に外とつながれる時代。トレーニング動画もたくさん紹介されています。体は外に出られなくても、インターネットを使って積極的に外に情報を取りにいってみましょう。

 また、みんなで外に出てラグビーを楽しめる日はかならずやってきます。その日まで、友達に会いたい気持ち、ラグビーをしたい気持ちをたっぷりためておいてください。

【#きょうのトライ「家族が気持ちよく行動してしまう声掛けをしよう」】

 僕からは二つ、みんなに挑戦してほしいことがあります。一つ目は、自分が毎日することで数字でチャレンジできるものを発見してみましょう。起きる時間でもかまいません。7時に起きる、8時間寝る、と決めたら、前の日は11時には寝ないといけない。お手伝いを30分する、でもいいですよ。

 もう一つは、声掛けの練習として、自分の動いてほしいように、家族を怒らせないで動かしてみましょう。ボールがほしい時に「なんでパスできないんだよ」と友達に言うように、お腹が空いた時に「なんでご飯がないんだよ」とお父さん、お母さんに言えば怒ります。だったら、どんな声掛けをすれば、気持ちよくご飯を用意してくれるか考えてみてください。

 言葉の使い方だったり、話しかけるタイミングだったり、伝え方だったり、工夫するところはたくさんあります。これは家の中でできるゲーム。誰も怒らずに、気持ちよく行動してしまうような声掛けで一日を過ごしてみて下さい。

■小野澤 宏時(おのざわ・ひろとき)

 1978年3月29日生まれ、静岡県出身。静岡聖光学院高から中央大学へ進学。2000年にサントリーに入団した。01年のウェールズ戦で日本代表デビューを果たし、この試合でトライも決めた。03年オーストラリア大会、07年フランス大会、11年ニュージーランド大会とW杯3大会連続出場を果たした。7人制でも日本代表となり、05年のW杯に出場している。14年にキヤノンに移籍し、17年からは福井県スポーツ協会所属となった。指導者として「ブリングアップ・ラグビーアカデミー」で小中学生を教えるほか、19年に女子7人制ラグビークラブ「アザレアセブン」に監督も務めている。ポジションはウイング、フルバック。日本代表キャップ数は歴代2位の81。日本代表通算55トライは世界歴代4位の大記録だ。

(次回は元日本代表・立川理道さんが登場)

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(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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