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少しの失敗で殴られ鼻血止まらず「大人になり耳鼻科で骨折が…」 五輪を夢見た女性スイマー「怒ってはいけない大会」に託した願い

子どもたちが「怒られるかもしれない」と怯えることのない未来を願って。その思いから9月、「監督が怒ってはいけない水泳大会」を東京・立川で初めて開催した。

「監督が怒ってはいけない水泳大会」を企画した元競泳日本代表・竹村幸さん【写真:本人提供】
「監督が怒ってはいけない水泳大会」を企画した元競泳日本代表・竹村幸さん【写真:本人提供】

「監督が怒ってはいけない水泳大会」企画者の競泳元日本代表・竹村幸さんが綴る思い

 子どもたちが「怒られるかもしれない」と怯えることのない未来を願って。その思いから9月、「監督が怒ってはいけない水泳大会」を東京・立川で初めて開催した。

 この大会は元々、バレーボール元日本代表の益子直美さんが、バレーボール大会としてスタート。子どもたちがのびのびとプレーすることに主眼を置き、監督やコーチが怒ることを禁止している。

 現役時代、指導者からの激しい叱責に悩んだという。そんな益子さんは、子どもたちの未来のために、この活動を10年間継続。そして、私自身も幼少期に毎日怒鳴られた経験がある。

イベントにはバレーボール元日本代表の益子直美さんらオリパラの選手たちも参加した【写真:本人提供】
イベントにはバレーボール元日本代表の益子直美さんらオリパラの選手たちも参加した【写真:本人提供】

 私の競技生活はまさに「怒られるかもしれない」という恐怖との戦いだった。小学生に始まり、中学でも日々、ビクビクしていた。大人になり、怒られることがなくなってからも、トラウマとしてその影響は残り続けた。

 この大会を益子さんが開催しているニュースを目にしたのは、そんな悩みを抱えていた現役時代だった。「自分だけじゃなかった」と安堵したのを覚えている。競技を引退後、益子さんのサポートで「監督が怒ってはいけないバレーボール大会」に参加。大会で見た子どもたちの笑顔に胸を打たれた。

 私のように悩む選手が一人でも減り、意欲的に競技を続ける選手が増えてほしい。その思いで、水泳大会の開催を決めた。

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竹村幸

競泳元日本代表、パラリンピック日本代表コーチ 
 1989年7月25日生まれ。大阪府出身。2014年日本選手権で50m・100m背泳ぎの2冠を達成。仁川アジア大会では50m背泳ぎで銅メダルを獲得。リオワールドカップでは、背泳ぎの全種目で優勝し、3冠を達成した。引退後は競技経験を活かし、イベント登壇や企画運営に携わる。また、2024年パリパラリンピックにも帯同。パラ水泳日本代表コーチとして活動している。JSAスポーツマンシップコーチアカデミー資格、アレルギー対応食アドバイザー、アスリートメンタルコーチ等の資格を持つ。
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