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バスケ名門レアルコーチ、NBA選手を生む「考えさせる」指導論 大事なのは「Why?」 

教室には元日本代表・渡邉拓馬氏(中央)も参加した【写真:編集部】
教室には元日本代表・渡邉拓馬氏(中央)も参加した【写真:編集部】

計画が重要となる4つの理由とは? 練習メニューは10分で変更

 ラバナール氏は、計画の重要性に4つの理由を挙げた。<1>できるだけ多くの要素を想定することで、練習で想定外のことが起きてもうまく対応できる。<2>全ての過程に意味を持てる。<3>どううまくなるか、ステップを見ることでその子の成長をコントロールできる。<4>選手の成長を保証するため。これらの大切な要素を遵守するために計画を立てるのだという。

 ラバナール氏のチームでは、初心者と競技を始めて7年になる選手が混在する。「両方に有意義な練習を組み立てるのがコーチの責任。練習は全ての選手に有意義なものにすべき」。初心者と経験者でも1対1などで対決させる。経験者にはドリブルや使える手に制限を加え、同じくらいのレベルになるように調整。さらに「集中力は長くは続かない」と選手にとって異なる練習をさせるため、1つの練習でも10~12分ごとにルールを変えるそうだ。

 指導者の問題点として、多くの人が練習時間全体の30%しか、実際には練習に充てていないことを指摘した。よくある例が、時間を止めて説明ばかりに走ってしまうこと。チーム練習で、一人を指導するために全体を止めてしまいがちなのだという。「一番は待っている選手がいないこと」。講習ではレアルマドリードの1軍選手の練習映像を使用して説明した。

 できる選手、できない選手を判断し、その変化に対応していく。できなかった選手だけを呼び出し、他の選手には練習を続けさせる。さらに効率を上げるには、単純な練習から始めて複雑にしていくことだという。

 アドバイスを送る時は“サンドウィッチメソッド”を用いる。改善点に対し、否定的な言葉を掛けるのではなく、ポジティブな言葉の間に改善点を挟むという。選手を呼んで「頑張っているね。いい練習ができているよ。でも、左手をもっと使った方がいいかな」と伝え、最後に「凄くよくなっているから、もっと練習していこう」と送り出す。ラバナール氏は意図をこう説明した。

「最初にポジティブな話をすれば、選手は聞き入れる。そうすれば守りに入らない。(気持ちの)ガードを下げてもらって、直してもらう。そしてポジティブな気持ちにさせれば、試合(や練習)に入ることができる」

 座学では、課題の例を提示し、参加者はそれに応じた練習メニューを考えた。一人ひとりに発表してもらい、ラバナール氏がアドバイス。「自分の答えに自信がない方ほど、手を挙げた方がいい」と積極的に質問を要求。講義の活性化を図り、参加者にも有意義な時間となった。参加者に逆質問することもあり「これは答え合わせではない。皆さんの全ての答えに価値があります」と全員を巻き込んで進めた。

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